Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
TORC1不活性化後にNVJの液胞膜上にESCRTがリクルートされ、それによりミクロヌクレオファジーが誘導されることが想定される。本研究では、TORC1不活性化後の液胞膜上でのESCRT-0の形成動態を調べる一方で、TORC1によるリン酸化制御がESCRT-0のリクルートにどのように影響を及ぼすかを解明する。TORC1の下流には様々なキナーゼ(Sch9, Rim15等)、及びフォスファターゼ(PP2A, Sit4等)が存在し、これらの働きにより下流の因子のリン酸化・脱リン酸化が制御される。具体的にはESCRT-0のリン酸化制御の有無とそのシグナル伝達機構を解明する。
出芽酵母で栄養源飢餓により誘導されるヌクレオファジー(核を分解するオートファジー)では核小体タンパク質が選択的に分解されるが、核小体内にあるrDNA領域も含め染色体DNAは分解されない。ミクロヌクレオファジーにおいて、この分解は液胞と核の接触部(NVJ)が液胞内に陥入し取り込まれることにより起こる。研究代表者は、分解される核小体タンパク質はNVJに近寄り、分解されないrDNAは凝縮しつつ核小体タンパク質から分離してNVJより遠ざかることを見出した。本研究では、NVJがこの染色体・核小体の核内配置を制御する分子基盤を明らかにすることを目的とした。研究代表者は、NVJに対しての核小体タンパク質とrDNAの定方向性の運動性がコンデンシンとHmo1依存的なrDNA凝縮と、CLIP/cohibin依存的なrDNAの核内膜繋留を必要とすることを明らかにしていた。NVJを欠く変異株ではミクロヌクレオファジーに加え、核内イベントであるrDNA凝縮も消失した(Tasnin et al. 2021)。このことは、液胞が核外からNVJを介して核小体リモデリングを指令することを示す。さらに、NVJ局在性タンパク質を網羅的に調べた結果、rDNA凝縮に必要な因子として既知のNvj1に加えてMdm1を同定した(Sharmin et al. 2021)。一方、分裂期のrDNA凝縮に必要なCdc14フォスファターゼとトポイソメラーゼIIが、飢餓誘導性にも必要であることを見出した(Mostofa et al. 2021)。しかし、間期細胞を用いたところ、飢餓誘導性のrDNA凝縮はコンデンシン非依存性であること、しかしながらHmo1、Cdc14、Rpd3ヒストン脱アセチル化酵素、CLIP/cohibinは必要とすることを明らかにした(Takeichi et al. 2022)。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Molecular Biology
Volume: 434 Issue: 2 Pages: 167360-167360
10.1016/j.jmb.2021.167360
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 611 Pages: 46-52
10.1016/j.bbrc.2022.04.078
Volume: 614 Pages: 161-168
Cellular Signalling
Volume: 79 Pages: 109884-109884
10.1016/j.cellsig.2020.109884
Volume: 550 Pages: 158-165
10.1016/j.bbrc.2021.02.141
Volume: 552 Pages: 1-8
10.1016/j.bbrc.2021.03.033
Volume: 561 Pages: 158-164
10.1016/j.bbrc.2021.05.021
iScience
Volume: 25 Issue: 2 Pages: 103675-103675
10.1016/j.isci.2021.103675
BMC Molecular and Cell Biology
Volume: 21 Issue: 1 Pages: 70-70
10.1186/s12860-020-00314-w
https://wwp.shizuoka.ac.jp/ushimaru-lab/