Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
植物細胞内で光合成を担うオルガネラである葉緑体は、太陽光によるダメージを常に受けている。私たちは、損傷した葉緑体はどう処理されるのか?に着目し、葉緑体を丸ごと分解するオートファジー・クロロファジーが働くことを発見した。さらにこの経路は、液胞膜が葉緑体の隔離に関わるミクロオートファジーを介する「ミクロクロロファジー」であることを明らかにした。本研究のでは、ミクロクロロファジーの具体的な作動機構を確立し、領域が着目するマルチモードオートファジーの一経路として確立することを目指す。
本計画は、申請者らが見出した、損傷葉緑体を除去する選択的ミクロオートファジー「ミクロクロロファジー」作動の仕組みを解明し、マルチモードオートファジーの一経路として確立することを目指すものである。特に、ミクロクロロファジーの作動機構として、細胞内の膜ダイナミクス、関連する遺伝子機能、の2点に焦点を当てた解析を行った。昨年度までに整備したマクロオートファジー機能欠損株、を用いて、ミクロクロロファジー経路における既知のマクロオートファジー関連遺伝子群 (ATGs) の必須性調査をより詳細に行った。特に、これまでにシロイヌナズナで報告のないATG遺伝子欠損株については、各種蛍光タンパク質マーカーを導入し、ミクロクロロファジーおよび葉緑体部分分解経路の活性評価を行った。また、複数のホモログがある遺伝子については、T-DNA挿入変異株と自ら作成したゲノム編集株を組み合わせ多重変異系統の整備を進めた。加えて、ミクロクロロファジーの活性評価をより簡便に行うことを目指し、膜プローブを用いた観察系を構築した。これらの解析を通して、マクロオートファジーと、ミクロクロロファジーそれぞれに必須となるATG遺伝子の分類分けをさらに進めることができた。ミクロクロロファジー特異的抑制株の原因遺伝子としてこれまでに同定したCHLOROPHAGY1 (CPG1) およびCPG2の機能解析を進めた。CRISPR/Cas9法により各遺伝子欠損株をそれぞれ作出、整備し、ミクロクロロファジー活性が低下することを確認した。また各遺伝子に蛍光タンパク質を融合したコンストラクトを用いて、その局在変化を観察した。また、CPG1、CPG2それぞれにホモログ遺伝子が確認されたため、それらの変異株についてもミクロクロロファジー活性調査を行ったが、ホモログ遺伝子欠損による活性への影響は見られなかった。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020
All Journal Article (8 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 8 results, Open Access: 3 results) Presentation (1 results)
Chemical Communications
Volume: 58 Issue: 11 Pages: 1685-1688
10.1039/d1cc05798g
Biochimica et Biophysica Acta (BBA) - General Subjects
Volume: 1865 Issue: 8 Pages: 129916-129916
10.1016/j.bbagen.2021.129916
BSJ-Review
Volume: 12 Issue: A Pages: 68-77
10.24480/bsj-review.12a8.00201
Plant and Cell Physiology
Volume: - Issue: 2 Pages: 229-247
10.1093/pcp/pcaa162
Plant Physiology
Volume: 185 Pages: 318-330
10.1093/plphys/kiaa030
Plant Signaling & Behavior
Volume: 16 Issue: 3 Pages: 1861769-1861769
10.1080/15592324.2020.1861769
Volume: 183 Issue: 4 Pages: 1531-1544
10.1104/pp.20.00237
Volume: 56 Issue: 94 Pages: 14917-14919
10.1039/d0cc01989e