足部の進化的身体変容対する二足歩行運動の超適応メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Hyper-adaptability for overcoming body-brain dysfunction: Integrated empirical and system theoretical approaches |
Project/Area Number |
20H05462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荻原 直道 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70324605)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 神経筋骨格モデル / 足部 / ニホンザル / シミュレーション / 二足歩行 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの進化過程における足部の身体変容に対して、新しい神経制御系を獲得する過程を、神経筋骨格モデルに基づく二足歩行シミュレーションによって解析し、足部構造の改変によって生じる二足歩行の超適応メカニズムを明らかにする。具体的には、二足歩行するニホンザルの二次元筋骨格モデルを構築する。また、網様体脊髄路と前庭脊髄路が、身体変容に対する歩行の超適応の基盤を成していると考え、神経系の数理モデルを構築する。構築したニホンザルの神経筋骨格モデルを用いた歩行シミュレーションにより、足部の身体変容が二足歩行に与える影響を分析し、シミュレーションにより再現した超適応現象の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒトの進化過程における足部の身体変容に対して、新しい神経制御系を獲得する過程を、神経筋骨格モデルに基づく二足歩行シミュレーションによって解析し、足部構造の改変によって生じる二足歩行の超適応メカニズムを明らかにすることを目的とした。 まず、ニホンザルの二次元筋骨格モデルを構築し、脊髄リズム生成回路網をモデル化した神経数理モデルと統合することで、ニホンザルの二足歩行を計算機内で順動力学的にシミュレートすることを可能とした。具体的には、X線CT積層断層画像から取得した身体3次元形状データと実解剖データに基づいて、2次元9節10筋からなるニホンザルの筋骨格モデルを構築した。歩行の神経回路モデルはリズム生成層と、パターン形成層の2層で表し、それぞれ位相振動子、2つのガウス関数でモデル化した。遺伝的アルゴリズムにより、歩行距離および移動効率を評価関数として神経系パラメータを探索した結果、実歩行とほぼ一致したニホンザルの二足歩行運動を生成することが可能となった。 本研究では、この踵の構造改変が二足歩行中の身体と環境との力学的相互作用、ひいては二足歩行生成に大きな影響を与えていると考え、ニホンザル筋骨格モデルの足部形態をヒトの足部に類似させる方向に変化させたときの歩行をシミュレートし、そこで起きる「超適応」を観察した。その結果、ニホンザルの二足歩行時の床反力波形が一峰性から二峰性に変化することが明らかとなった。二峰性床反力は、倒立振子メカニズムを活用して移動効率良く二足で歩けることと密接に関係する。こうした構成論的な試みにより、ヒトの進化において二足歩行に選択圧が作用する上で、足部の構造改変が本質的に重要であることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)