認知症死後脳における金属タンパク質の疾患特異的分子構造病態の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated Biometal Science: Research to Explore Dynamics of Metals in Cellular System |
Project/Area Number |
20H05499
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
|
Research Institution | Dokkyo Medical University (2021) The University of Tokyo (2020) |
Principal Investigator |
小川 覚之 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40436572)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
|
Keywords | 死後脳 / 神経変性疾患 / 認知症 / 質量分析 / プロテオミクス / メタロミクス / MSイメージング / 金属タンパク質 / オミクス 解析 / タンパク質構造動態 / アルツハイマー型認知症 / レビー小体 / パーキンソン病 / 疾患プロテオミクス / オミクス解析 |
Outline of Research at the Start |
超高齢化社会において認知症の早期発見と治療法開発は切実な社会要請であり、標的となる「真に重要な疾患分子病態を解明」することは急務である。これまで一部の異常タンパク質の蓄積が報告されてきたが、病態機序や遺伝環境要因との関連など詳細は不明である。本研究は認知症患者死後脳を分子レベルで解析し、病態の中心にある分子群を同定し、認知症病態におけるタンパク質活性中心の金属原子の振舞いを明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はヒト認知症脳検体を出発点とし、疾患依存的な動態を示す金属タンパク質を同定し、その分子病態を解明することを目的とする。患者死後脳検体を解析するため、多施設間倫理承認を含めた共同研究体制を整えた。 初年度はコロナウィルス感染症によりブレインバンクの検体提供手続きが遅滞したが、その間に既存別試料を用い、マウス脳、ブタ脳組織、ヒト統合失調症脳検体の解析を実施した。ヒト検体と同じ固定凍結条件のブタ脳脊髄について、組織染色から生化学、定量プロテオミクス、金属元素・低分子化合物の質量分析イメージング、特性X線金属元素イメージングに至る統合解析を実施した。また、代表者が構築した生化学的分画技術 (Cell Rep. 2017, Biophys Rev. 2018, EMBO J. 2022成果1) によって、統合失調症においてCRMP2タンパク質が多量体化することを解析 (Life Sci Alliance 2019, Cell Rep. 2021成果2) し、さらにその分子構造病態を多角度光散乱・X線小角散乱・クライオ電子顕微鏡・原子間力顕微鏡・質量分析により解析した(論文投稿中)。認知症脳検体入手後は、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症・比較健常群の3群について、死後脳検体を生化学的に分離分画し、分子動態が変動する分子・元素群の定量プロファイルを行なった。さらに組織染色による病変部位の同定、質量分析イメージング法による機能低分子や金属元素のイメージング、特性X線金属局在イメージング、定量プロテオミクスによる局在タンパク質同定など、認知症組織における分子・元素局在について統合的なオミクス解析を実施した。新学術領域内における連携や代表者の新しい研究環境の活用によって、新しい解析手法の導入や共同研究が加速し、当初の研究計画を大きく発展させることに成功した。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(15 results)