Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究課題では,社会的スキルとして人への配慮を伴う行動生成に,相手に対して行為を遂行する欲求(Control)と相手による行為を受容する欲求(Acceptance)から導かれる認知モデル(CAモデル)を通して他者の内部状態を計算論的に推定する方法を発展させ,「他者への譲歩・妥協」や「相手を慮る」といった高度な社会的スキルを伴うロボットによる対人インタラクションを実現することを目指し,同時に人とロボットとが互いに信頼関係を形成できるようになるための空間的構造および時間的構造の定量的な解明に取り組む.
本課題は令和3年度に交付された補助金に対して,新型コロナウイルス感染症に伴う研究活動の制限によって令和3年度中に実施できなかった研究計画を令和4年度に繰り越して実施したものである(6ヶ月の延長).当初は令和3年度に実施予定だった公共場面でのロボットと人とのインタラクションであったが,令和4年度も前年度と同様にパンデミック状態が継続してしまったため,一部の研究計画を変更し,仮想環境による予備的検証を実施し,その結果を分析することによりロボットの他者認知モデルに基づく行動デザインを精緻化し,公共空間での実験は断念し,実験室で可能な限りの公共空間に近い環境を構築し,他者認知モデルに基づく行動デザインの妥当性の検討およびデータフィッティングを通したモデルの修正を行なった.実験を通して他者への配慮を伴ったロボットの行動は,2者間(人-ロボット間で行う場合と3者間(人-人-ロボット)で行うインタラクションの場合とでは,ロボットに第3者的視点で自らの振る舞いを理解する機構を導入する必要があることが検証され,その機構を導入することによって人-人の2者間のインタラクションを妨げることなく,人-人-ロボットの3者間インタラクションに展開することが確認できた.なお本研究課題では,CAモデルと呼ぶ原初的な身体的振る舞いによるインタラクションによる他者認知モデルを用いている.CAモデルに第3者的視点を導入することによって,ロボット自体が自分の振る舞いを客体化することができため,より社会的な観点で他者への配慮を伴う行動を生成することができたことが主な成果である.
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022 2021 2020
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results, Open Access: 3 results) Presentation (13 results)
電子情報通信学会論文誌D
Volume: J106-D(1) Pages: 2-13
Human-Computer Interaction. Technological Innovation. HCII 2022. Lecture Notes in Computer Science
Volume: 13303 Pages: 611-624
10.1007/978-3-031-05409-9_44
ACM Transactions on Human-Robot Interaction
Volume: 10 Issue: 2 Pages: 1-27
10.1145/3439719
Proceedings of the 9th International Conference on Human-Agent Interaction (HAI2021)
Volume: HAI2021 Pages: 47-55
10.1145/3472307.3484174