Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
言語・非言語によるインタラクションを通じて、設定した目標に向かってユーザの行動変容を促すことができる対話システム・対話ロボットの構築を目指す。対話を通じてユーザに行動変容を促す場合、その手段として論理的な説得、嘘情報の利用・曝露、感情状態の利用などが存在する。これらの行動を、ロボットが用いる感情音声、ジェスチャーなども含めて様々な条件で精査し、より効率的にユーザの行動変容を促すことができる対話戦略を構築する。また、マルチモーダル情報の効率的な利用と、システムの意図に合わせた発話・応答生成技術についても研究開発を行う。
本研究課題「ユーザに行動変容を促すマルチモーダル対話ロボットの研究」では、対話を通じて相手に行動変容を促す「説得対話」についての研究を進めてきた。今年度は特に計画班の京大と連携し、アンドロイドERICAを用いた遠隔操作によるマルチモーダル説得対話コーパスの構築を行った。特に、コーパスにおける説得に対するユーザの振る舞いと、実際のユーザの行動変容度合いの関係については興味深い知見が得られた。また、このコーパスを用いて実際に説得対話を行う対話システムを構築し、ユーザ評価を行った。このユーザ評価では遠隔操作のシステムパフォーマンスに対してまだギャップが存在するものの、いくつか説得に成功するケースも見られた。行動変容対話の成功にはいくつか尺度が考えられるが、これらはこれまで厳密に議論されてこなかった。本研究では成功の尺度を、意識の変容、行動の変容、見かけ上の成否の3種類として定義し用いた。意識の変容は、対話直後の事後調査で行動変容をしようと思うと答えた割合であり、行動変容は追跡調査で実際に行動を変容した人の割合である。見かけ上の成否は、対話上説得に同意して対話を終わった人の割合である。これら3つを見ると、多くの被験者が見かけ上は説得に合意するものの、実際に行動の変容まで移す人はその半分程度であることが明らかになった。また、今回収集したデータを学習データとして、実際に説得対話システムを構築した。このシステムで対話実験を行い、実際にどの程度行動変容を引き起こすことができたかを見ると、意識の変容は多くのケースで起こっていることが確認できた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020
All Journal Article (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 4 results) Presentation (24 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results, Invited: 5 results) Book (1 results)
Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence
Volume: 36 Issue: 4 Pages: E-KC9_1-14
10.1527/tjsai.36-4_E-KC9
130008060604
Journal of Natural Language Processing
Volume: 28 Issue: 1 Pages: 26-59
10.5715/jnlp.28.26
130007998388
IEEE Access
Volume: 8 Pages: 159639-159649
10.1109/access.2020.3017780
Computer Speech & Language
Volume: 62 Pages: 101068-101068
10.1016/j.csl.2020.101068
Volume: 8 Pages: 178283-178294
10.1109/access.2020.3027099