Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
低環境負荷型の施肥や病害防除法として期待されているのが拮抗菌によるバイオコントロールである。そこで、農作物ー微生物間コミュニケーション物質を探索し、それを用いて環境に優しい農薬の開発における基礎データを得る。一方で、少子高齢化においては健康維持のために機能性剤の開発も重要である。そこで、生活習慣病や老人病に関する多元的スクリーニング系を用いて未活用微生物から有用な新規生物活性物質の探索を行う。
1)未解明微生物からの有用生物活性物質の探索:国立科学博物館植物研究部から提供して頂いた41種の子嚢菌類の培養抽出物について、抗菌活性ならびにブラインシュリンプ毒性試験を指標にスクリーニングを行った結果、顕著な活性を示す子嚢菌Podostroma giganteumおよびLachnum controversumを見出した。これらの菌株の大量培養物について、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや逆相HPLCを用いて分離精製し、新規生物活性物質を単離した。単離した化合物についてNMRやMS等の機器分析や化学誘導反応により構造を決定した結果、新規化合物としてpodogigant A~Cならびにcerulenin誘導体を見出した。また、podogigant AおよびBには顕著なamphotericin B増強活性が、cerulenin誘導体には顕著な抗菌活性が認められた。2)畑作施肥試験圃場における根圏微生物からの生物活性物質の探索:つくば機能植物イノベーション研究センター農場畑作施肥試験圃場から本研究領域の計画研究班で見出された希少放線菌について大量培養を行い、新規生物活性物質の探索を行った。3)多元的スクリーニングを用いた有用生物活性物質の探索:う蝕原因細菌のバイオフィルム(BF)形成阻害活性を指標にしてそばスプラウトから顕著な活性を有するフラボノイド化合物を見出した。また、アミロイドβ(Aβ)凝集阻害活性を指標にして微生物や植物抽出物から活性物質を探索した結果、食用キノコであるクロカワから単離したp-terphenyl誘導体や植物由来スチルベノイド化合物に顕著なAβ凝集阻害活性を見出し、活性発現にはフェノール性水酸基が重要であることを明らかにした。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results, Open Access: 1 results) Presentation (11 results)
Heterocycles
Volume: 104 Pages: 925-933
Journal of Natural Medicines
Volume: 75 Issue: 4 Pages: 877-883
10.1007/s11418-021-01531-z
40022680501
Pharmaceuticals
Volume: 14 Issue: 11 Pages: 1118-1118
10.3390/ph14111118
Volume: 75 Issue: 2 Pages: 299-307
10.1007/s11418-020-01467-w
40022508929