意思決定の化学物質的基礎付け
Publicly Offered Research
Project Area | Experimental Social Sciences: Toward Experimentally-based New Social Sciences for the 21st Century |
Project/Area Number |
21012003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
Principal Investigator |
蔵 研也 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (80278275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松葉 敬文 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (00295619)
佐藤 淳 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (70267920)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | テストステロン / コルチゾール / セロトニン / オキシトシン / リスク選好 / 時間選好 / 独裁者ゲーム / 美人投票ゲーム / リスク回避・愛好 / レベルK / 利他行動 |
Research Abstract |
昨年度から、ホルモンや神経伝達物質と、経済行動との関係を調査している。本年度のプロジェクトとして、女子短大生80人程度を被験者として、彼らにグルコースを経口投与することで、テストステロン濃度を意図的に下げ、それによってリスク行動が変化するかを確かめた。テストステロン濃度の高さは、女性においてリスク選考を高めているという報告があるためである。その結果、被験者の唾液中のテストステロン濃度は有意に下がったものの、その濃度とリスク選好には相関は見られなかった。しかし、これは30分程度の間隔をおいて計測したものでしかないため、テストステロン濃度の変化が神経作用を十分に発現するには、あまりに短時間だったと考えられる。 また36名の大学院生集団を被験者として、経済行動の質問票に答えてもらうと同時に、その唾液によってテストステロンを、血液採取によって、トリプトファン体内濃度の代理変数として血中セロトニンを計測した。これによってセロトニンと主要な経済行動の分析を行った。 これまでにセロトニンの高さは、時間選好に影響しており、より持久的になるという報告がなされてきた。しかし我々の実験では、これは確認できなかった。血中のセロトニン濃度と、リスク選好、時間選好、独裁者ゲームの分配、美人投票ゲームの予想、など主要な経済行動の変数との関係はまったく見いだせなかった。しかし唯一、独裁者ゲームのペアの相手に、金銭分配権を譲るという行為は、高いセロトニンと相関していた。あるいはこれは、精神的な安定の度合いが、対人的な配慮となって現れているのかもしれない。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)