海洋における生物起源気体の変換に関わる細菌機能群の動態解析
Publicly Offered Research
Project Area | Linkages in biogeochemical cycles between surface ocean and lower atmosphere |
Project/Area Number |
21014005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜崎 恒二 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (80277871)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 海洋 / 細菌 / DMS |
Research Abstract |
本研究では、生物起源気体の一種であるジメチルサルファイド(DMS)及びその前駆物質であるジメチルスルフォプロピオネイト(DMSP)の海水中での変換、分解に関わる海洋細菌群集の主要代謝遺伝子について、その時空間的な分布と発現量の変動パターンを明らかにすることを目的とした。南大洋で行った船上DMSP添加実験の解析では、DMSPを添加した系でのDMSP濃度減少、DMS濃度増加を観察した。また、DMSP濃度の減少量とDMS濃度の増加量の割合は地点間で異なっており、各実験系でDMSP変換に関わる細菌群集の活性や組成に違いがあることが示唆された。一部の点においては、DMS濃度の顕著な減少が見られ、DMSの酸化過程がそのシンク過程として無視できない可能性が示された。細菌群集構造解析(PCR-DGGE)の結果、DMSP添加区と他の有機物添加区の間に細菌群集構造の違いがないことがわかった。BrdU標識による増殖応答解析の結果、実験系内で優占的に増殖している細菌種も共通のものであり、BrdUの取り込みが確認されたのは全てシュードアルテロモナス科の細菌であった。DMSPの添加区とグルコースやアミノ酸の添加区の間で、活発に増殖する細菌種の組成に違いが見られなかったことは、DMSPが有機物源として優占細菌種に利用されており、これがDMSPのシンク過程となりうることを示唆している。一方で、DMS生成パターンには大きな違いが見られることから、DMSのソース過程となるDMSへの変換には16SrRNA遺伝子によるPCR-DGGE解析では検出されない比較的マイナーな細菌種が関わっていると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Analysis of nanoplankton community structure using flow sorting and molecular techniques2009
Author(s)
Yoshida, N, Nishimura, M., Inoue, K., Yoshizawa, S, Kamiya, E., Taniguchi, A., Hamasaki, K., Kogure, K.
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Journal Title
Microbes and Environments 24
Pages: 297-304
NAID
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Peer Reviewed
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