Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
細胞や細胞内小器官は、脂質二重膜を基本構造に持つ生体膜によって区画されその機能を維持している。生体膜の形態調節や変形、移動運搬は膜と相互作用する細胞骨格線維をはじめとする蛋白質によって制御されると考えられているが、その詳しい機構はまだ分かっていない。本研究では、神経シナプスのスパインや細胞分裂時の分裂溝に存在するセプチンを膜小胞に添加すると激しい膜突起形成が生じることを明らかにした。以上のように新たに発見されたセプチンの様な蛋白質による膜突起形成機構を理解するために、線維形成といった異方性を持つ蛋白質の膜への結合の効果を組込んだ膜弾性モデルを使用して、膜小胞の形状変化過程を解析した。膜の曲げエネルギーが、結合した蛋白質の密度およびその配向に応じて決定されるモデルから計算された結果は、膜周囲の溶液中に充分量の蛋白質が存在すると、突起が小胞から伸長することを示し、実験結果を良く再現した。ところで、細胞分裂時に膜変形力を発生する細胞膜直下の蛋白質ネットワークのうち、これまではアニリンが膜に直接会合すると考えられていた。この仮説を検証するために、人工リン脂質膜と組み換え蛋白質を用いた実験を行った結果、セプチンとは異なりアニリンは直接膜とは相互作用しないことが明らかとなり、細胞膜-セプチン-アニリンという分子構築が示唆された。アニリンは細胞骨格アクチンおよび分子モーターのミオシンへの連結を担うと考えられる。
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Physical Review E
Volume: 81
Journal of Robotcs and Mechatronics
Volume: 22 Pages: 651-658
Methods in Enzymology 464
Pages: 31-53
http://bunshi4.bio.nagoya-u.ac.jp/~4takiguchiy/liposome-group/lipo-frame.html
http://bunshi4.bio.nagoya-u.ac.jp/~4takiguchiy/liposom,e-group/lipo-frame.html