ソフトな界面における一次および連続濡れ転移の発現機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of non-equilibrium soft matter physics: Structure and dynamics of mesoscopic systems |
Project/Area Number |
21015021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
甲賀 研一郎 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10315020)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 濡れ転移 / ソフト界面 / 連続転移 / 一次転移 / 密度汎関数モデル / 液体 / 相転移 / 水 / 界面張力 / 吸着 / 氷 |
Research Abstract |
1.前年度比引き続き,濡れ転移の微視的モデルである平均場密度汎関数モデルの研究を行った。これに対応する現実系は,炭化水素(液体)とその蒸気の界面をエタノール(液体)が濡らすようなものである。このような系は,炭化水素の種類により,一次濡れ転移と連続濡れ転移を示すが,濡れ転移の挙動を左右する因子については明らかになっていない。われわれのモデルは二つの熱力学的変数a,bをもつ。bは温度,圧力,化学ポテンシャル,あるいはそれらの組み合わせに対応する熱力学的場の変数であり,aは成分1と成分2の密度ブロファイルの減衰長の比ξ1/ξ2を表す。この2変数平面上における濡れ転移の相図を明らかにした。変数aが濡れ転移の次数を決定する因子であることを示し,さらにこれまで提案されてきた固体表面の濡れ転移,超伝導の濡れ転移,磁性体の濡れ転移のモデルとの関連を明らかにすることができた。 2.濡れ転移が連続転移として起こるための必要条件を解析的に示すことに成功した。これは上のモデルに関して,2成分密度ρ1,ρ2平面における濡れ軌道と非濡れ軌道を界面を濡らす相の密度近傍で解析的に求め,それらが連続転移で相似であることを要求することにより得られた結果である。他の濡れ転移のモデル系および現実系における濡れ挙動を判定するための必要条件へと拡張することが今後の課題である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)