Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Research Abstract |
応募者らは,酸素非存在下の条件で白金ナノ粒子添加酸化チタン光触媒を用いると芳香族化合物の芳香環に水を作用させ直接高選択的にヒドロキシル化させることが可能であることや,水の代わりにアンモニア水を用いるとアミノ化反応が進行することを見出した.これらの光触媒的有機化学合成反応において,白金の代わりに金や銀のナノ粒子を添加した場合に,金属の仕事関数から予測されるよりも明らかに高い光触媒活性が得られることを見出した.この現象は金・銀ナノ粒子の増感作用による可能性もあるが,むしろ,金・銀ナノ粒子の表面プラズモン励起が分子の活性化に直接寄与している可能性が高いと推測された.そこで,本研究では,表面金ナノ粒子のプラズモン励起の本反応における寄与とその素過程の解明,および,白金ナノ粒子と金ナノ粒子の共存効果の検討を目的として検討した.その結果,上記の高い活性の発現には紫外光が必要であり,金ナノ粒子の表面プラズモン励起の関与は明らかには出来なかった.また,白金と金の共存する触媒も高い活性を示さなかった.一方,アミノ化反応の素反応の一つと考えられるアンモニアの活性化について詳細を検討した結果,触媒活性の再現性に乏しいながらも可視光照射による水素生成が認められ,表面プラズモン励起の関与が示された.また,担体には酸化チタンよりも伝導帯のポテンシャルの高い酸化ガリウムを用いた方が高い活性を示すことが見出された.
|