表面プラズモン励起が金属ナノ構造形成に与える影響の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
21020027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
辻 剛志 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (50284568)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ナノブロック / 表面プラズモン / 形状変化 / エッチング / ハロゲン / クエン酸 / 銀ナノ粒子 / 結晶成長 |
Research Abstract |
球形の銀コロイド粒子に対する光照射によるナノプリズム等の結晶状ナノ粒子の生成する現象がいくつかの系で報告されており、金属ナノ粒子の形状制御の新たな方法としての利用が期待されている。本課題では、基板上にパターンニングされた金属ナノ格子を金属コロイドのモデルとして用いることによって、ナノ結晶生成現象の機構、特に局所表面プラズモン励起(LSPR)の役割を明らかにすることを目的としている。昨年度まではハロゲン化物溶液中の銀ナノ粒子の光誘起形状変化のメカニズムの解析を主に行い、ハロゲン化物溶液中の金属の酸化反応であるハロゲンエッチングをLSPRが促進する効果を有することを明らかにした。本年度は、本課題のもう一つの柱である、結晶成長過程に対するLSPRの効果についての解析を主に行うこととした。結晶成長について調べる系としては、Mirkin等によって報告されているクエン酸溶液中の銀ナノ粒子を用いることにした。ただし本課題では、コロイド作製に化学合成法ではなく、液中レーザーアブレーション法を用いることとした。実験の結果、24時間程度でナノ結晶生成を観察する為には、溶液中の酸素濃度、粒子径が重要な因子であり、またクエン酸が銀ナノ粒子に吸着していることも反応を促進する効果を有することが明らかになった。さらに、形状変化過程はいくつかの段階に分かれていることが明らかになり、ナノプリズムから多角形ナノ結晶へさらに形状変化が起きることがわかった。一方、銀コロイドクエン酸溶液中に設置した金ナノ格子に光を照射することによって、銀析出反応に対するLSPRの効果の明確化することを試みたが、析出現象は観察されなかった。これは、金ナノ格子上に吸着しているクエン酸の量が不十分であったことが原因であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(42 results)