Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
金や銀などの金属ナノ粒子表面では、表面プラズモン共鳴による電場増強がおこるため、金属表面付近の分子のみに選択的に強い電場を与えることが知られている。本研究では、a)蛍光性分子を表面プラズモン共鳴による増強電場を用いて効率的に励起させる金属ナノ粒子の性質とb)熱刺激に応答して高分子鎖のコンホメーションを変化させる感熱応答性高分子の性質をあわせもつ機能性高分子を分子設計・合成し、蛍光性分子と金属ナノ粒子との相互作用可能な距離を熱刺激により可逆的に変更可能な光-分子強結合場の構築を目指す。平成22年度は、平成21年度に合成した蛍光性化合物を発光部位として用い、金ナノ粒子の捕捉ユニットとして3級アミノ基を有するユニットと温度に応答するアクリルアミド系ユニットとからなる三元共重合体を合成し、その感熱応答挙動について検討した。得られた三元共重合体を塩化金酸と室温で撹拌する事で7.1±0.8nmの金ナノ粒子を保持した感熱応答性高分子の合成に成功した。顕微鏡下における温度変化時の蛍光スペクトル観察の結果、金ナノ粒子を保持していない高分子に比べて金ナノ粒子を保持している高分子の方が高温領域における蛍光消光の割合が小さい事から、蛍光性分子と金属ナノ粒子との相互作用可能な距離を熱刺激で制御できる可能性が示唆された。
All 2011 2010 2009
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (7 results)
Tetrahedron
Volume: 66 Pages: 8237-8279
成蹊大学理工学研究報告
Volume: 47 Pages: 41-48