ヒトヘルペスウイルス膜タンパク質の機能解析によるウイルス感染機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Matrix of Infection Phenomena |
Project/Area Number |
21022031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 康子 神戸大学, 医学研究科, 教授 (50343257)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 膜タンパク質 / 膜輸送 / 微生物 |
Research Abstract |
ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)は、塩基配列、細胞向性および抗原性の違いによりふたつのバリアント(HHV-6A,HHV-6B)に分けられる。近年,我々はHHV-6感染細胞において非感染細胞ではみられないMVBが形成されており、ウイルスは宿主のMVB形成機構を介してウイルス粒子形成および細胞外へのウイルス粒子放出を行っていることを明らかにした。しかし、ウイルス粒子形成過程に関してはその詳細は明らかにされていない。そこで本研究ではウイルス粒子形成過程を解析するため、ウイルス粒子に存在する膜タンパク質に焦点を当て、その輸送機構を明らかにすることを目的とした。 HHV-6ウイルス粒子糖タンパク質であるgMおよびgQ1複合体に焦点を当てその解析を行った。その結果、HHV-6感染細胞において、gMは、他の糖タンパク質であるgNと結合しており、その結合によって初めてTGNに輸送されることが判明した。さらに、gQ1も他の糖タンパク質であるgQ2,gHおよびgLと結合し複合体を形成することによって初めて、TGNに輸送されることが明らかとなった。これらは各々複合体を形成することによって特殊な立体構造をとることが予想され、その構造形成により初めてTGNに輸送されると考えられた。 HHV-6は、T細胞でしか感染性ウイルス粒子を形成できないことから今まで組み換えウイルスの作製は困難であった。今回、我々は世界に先駆けHHV-6ゲノムをBACベクターにクローニングし、そのゲノムからの感染性ウイルスの再構築に成功した。本システムを用いることによって今後種々の遺伝子欠損ウイルスを作製できることが可能になり、HHV-6の解析は飛躍的に進歩すること考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)