Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
抗酸菌感染症は現在も甚大な健康被害を及ぼしている。特に結核は年間180万人が死亡する最大級の細菌感染症である。結核菌は、人類の1/3に休眠状態で潜伏感染しており、感染者の10%において再燃が生じ病気が発症する。結核菌はヒト以外の宿主や自然環境下で生息できないため、潜伏感染菌の殺傷は病気の制圧に繋がるが、現在まで休眠機構は不明で潜伏感染菌を殺傷することができない。このような状況から抗酸菌の休眠機構を解明し対策を構築することは急務の課題であり本研究の目的である。本研究は、休眠期に制御される抗酸菌分子で休眠菌の長期生存を担う分子を同定し、各分子の機能を解析することで、休眠抗酸菌の生存維持のメカニズム解明に迫ることを目的とした。平成21年度には、休眠Mycobacterium smegmatisが発現する遺伝子群の同定を行った。その結果、M.smegmatis遺伝子のうち1200あまりは休眠期で発現が減少するが、逆に900あまりの遺伝子は増加することが判明した。また休眠の導入や維持に重要な役割を果たす蛋白質分子MDP1の欠失で休眠期に減少する遺伝子が約700、逆に増加するものが約500観察された。以上の結果から、M.smegmatis休眠菌は遺伝子の発現を継続していること、またMDP1が休眠期に発現する遺伝子の多くを制御していることが明らかとなった。22年度には、これらの遺伝子発現の変化が、MDP1のゲノムへの直接的結合に依存するのかを明らかにするため、MDP1が結合するゲノム領域をクロマチン沈降法によって沈降させ、その遺伝子配列を次世代シーケンサーで解析する、Chip-sequence法を実施した。現在、次世代シーケンサーによる大規模データを解析しており仮説を検証している。
All 2011 2010 2009
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