根の側生器官発生に関わるATP結合カセット蛋白質の情報分子輸送とメリステム制御
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
21027022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢崎 一史 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00191099)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | オーキシン / 側生器官 / ATP結合カセット蛋白質 / ミヤコグサ / 根粒 / LjABCB1 / LjABCG1 / ABCトランスポータ / AtPGP21 |
Research Abstract |
マメ科植物は、主に根において根粒菌との共生系による根粒を形成し、その内部の根粒菌感染細胞で共生窒素固定を行う。研究代表者はマメ科のモデル植物としてミヤコグサを材料に、この根粒形成が側根形成と共通性を持ちながら、一部異なったメカニズムにより側生器官を形成する所に着目し、この発生過程に関わるトランスポータの研究を行っている。特に、ATP-結合カセット蛋白質を中心に、輸送体蛋白質の生化学的機能と生理的な役割を明らかにすることを目的としている。 今年度の成果として、オーキシンの有限根粒形成に対する関与について生理学的解析を行った。タルウマゴヤシ根粒に代表される無限根粒ではオーキシンの関与は発生初期に限られるとの報告があるが、ミヤコグサやダイズの形成する有限根粒ではこうした報告がほとんどない。そこで、オーキシン応答性のGH3プロモータを用いた解析を行ったところ、オーキシンの応答は根粒形成初期の分裂を始めた皮層細胞のメリステムで確認された。続いて、オーキシン輸送の阻害剤並びに、オーキシンのアンタゴニストを用いて、これら薬剤処理によりオーキシン機能を阻害した時に生じる現象を観察した所、根粒表面に形成されるレンティセル(皮目)の発生が全ての阻害剤で一様に消失していることが確認された。さらに、レンティセル形成阻害と明確な正の相関を示す根粒維管束の形成阻害も観察された。 一方、根粒形成初期に発現誘導されるATP-結合カセット蛋白質LjABCG1については、これまで異種発現系の確立が困難であったが、ホストをタバコBY-2培養細胞に変えた所、ようやく期待されるサイズにウエスタン解析でバンドを与えることが見いだされた。これにより、今後の輸送解析に向けて道が開けた。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)