中性子散乱によるラットリングの可視化と動的応答の探索
Publicly Offered Research
Project Area | Emergence of Heavy Electrons and Their Ordering |
Project/Area Number |
21102524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
金子 耕士 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (30370381)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
Fiscal Year 2010: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | 物性実験 / 量子ビーム / 強相関電子系 / 低温物性 / ラットリング |
Research Abstract |
スクッテルダイトを代表とするカゴ状化合物において現れる大振幅振動について、詳細な描像及びその物性との関連を中性子散乱により明らかにすることを目的として、研究を進めた。今年度は新たな系として、同じカゴ状構造をもつI型クラスレート化合物Ba_8Ga_<16>Sn_<30>について実験を行った。マキシマムエントロピー法を用いた解析の結果、Ba_8Ga_<16>Sn_<30>では、スクッテルダイト化合物とは対照的に、Baイオンは、オフセンターを安定位置とする巨大振幅の非調和振動を行っている事を明らかにした。温度変化から物性との関連を明らかにする事を目指し、解析に取り組んでいる。さらに、β-パイロクロア化合物についても実験に着手した。CsOs_2O_6について、国内の単結晶中性子回折実験としては最小の1mm角以下の単結晶で測定を行い、構造解析が行える100反射以上の強度データの測定に成功した。マキシマムエントロピー法を用いたβ-パイロクロアにおけるラットリング振動の可視化に向けて、解析を進めている。スクッテルダイトに加え、新たな系の結果が得られた事で、非調和大振幅振動の発現条件及び物性との関連について、より普遍的な理解が得られる事が期待される。 さらなる展開に向けて、巨大振幅振動により誘起される動的な応答の探索及び、より微小単結晶での測定実現を目指し、J-PARC/MLFにおいて単結晶構造解析装置の建設を進めた。特に今年度、装置の鍵となる、低温で駆動可能なピエゾモーターを使用したゴニオメーターを製作し、実現可能である事を確認した。これまで不可能だった1mm角以下の結晶での構造解析や、逆空間での高効率な信号探索にむけて、礎となる重要な進展が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(36 results)