スピン自由度を持つフェルミ縮退原子気体を用いたクロスオーバー領域の研究
Publicly Offered Research
Project Area | Optical science of dynamically correlated electrons in semiconductors |
Project/Area Number |
21104513
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高須 洋介 京都大学, 理学研究科, 助教 (50456844)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
Fiscal Year 2010: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2009: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
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Keywords | レーザー冷却 / 量子縮退 / フェルミ縮退 / 量子相転移 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は、深くフェルミ縮退したスピン自由度を持つ2つのフェルミ同位体原子において、原子間相互作用を連続的に変化させることで、Bose-Einstein凝縮(BEC)-Bardeen-Cooper-Schrieffer(BCS)クロスオーバー領域での物性を実験的に研究することである。本研究では、混合フェルミ縮退系としては、それぞれスピン偏極していない、6Li-171Yb、または6Li-173Ybの系を用いる計画である。平成22年度では、混合フェルミ縮退系の実現を目指して、同時光双極子力トラップおよび量子縮退実現のための蒸発冷却の改良を行った。その結果、Li原子をYb原子による蒸発冷却で共同的に冷却することにより、6Li-173Yb原子の同時フェルミ縮退に成功した。温度はLi原子が220nKでフェルミ温度の0.07倍、Yb原子が170nKでフェルミ温度の0.52倍であった。また、6Liとボソンである174Ybの混合系を用いて、BEC-フェルミ縮退混合系の生成にも成功した。温度はLiが290nKでフェルミ温度の0.08倍、YbはBEC転移温度以下の280nKであった。Yb-6Li間のs波衝突断面積を実験により初めて測定することにも成功した。以上の結果は、世界で初めての成果であり、その意義はとても高い。また、これらの成果を国際会議における招待講演のほか、学術誌等での発表を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)