格子QCDを用いたミュー粒子異常磁気モーメントの非摂動的研究
Publicly Offered Research
Project Area | Research on the Emergence of Hierarchical Structure of Matter by Bridging Particle, Nuclear and Astrophysics in Computational Science |
Project/Area Number |
21105508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research (2010) Osaka University (2009) |
Principal Investigator |
新谷 栄悟 独立行政法人理化学研究所, 理論研究グループ, 理研BNLセンター研究員 (70447225)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2010: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 格子QCD / 素粒子物理学 / ミュー粒子異常磁気モーメント / 素粒子論 / 数値計算 / ミュー粒子 / 標準模型を超えた物理 |
Research Abstract |
本年度では、パイ中間子の2光子崩壊における遷移形状因子について、前年度に求めた格子QCDによる結果の詳しい解析を行った。具体的には、クォーク質量依存性をカイラル摂動論に基づいた関数形を仮定して、実際の格子計算と照らし合わせて、その関数形の妥当性を確認した。さらに、物理的なクォーク質量に外挿した結果から、π→γγの崩壊幅を求めた。この結果は実験値と比較してよく一致していた。ただし、実験値と格子QCDの結果共に誤差が大きいため、π→γγ遷移形状因子に含まれる、アイソスピン対称性の破れが明らかになるほどの精度は得られていない。格子QCDに含まれる誤差としては、クォーク質量に関する外挿による系統誤差が大半を占めている。この原因は格子サイズが小さいために、光子が持つ運動量が大きくなってしまうことにある。このため、カイラル摂動論の高次項による補正が必要になるが、本年度の研究ではこれらを厳密に取り入れる代わりに、ベクトル粒子が伝搬すると考える有効理論をもとにしているため、そのモデル依存性が入ってしまうためである。今後の課題として、これらの誤差を減らすためにより大きな格子サイズの計算に移行していくことが重要になる。この研究結果は、格子上でπ→γγの崩壊幅を求めることができただけでなく、質量殻外の光子への崩壊も正しく評価することが可能であることも同時に示した。このことは、ミュー粒子の異常磁気モーメントに含まれる光-光散乱振幅をπ→γγに分解したダイアグラムの非摂動的計算に応用可能であることを示す意義がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)