絶対零度核物質状態方程式計算のための変分法の改良
Publicly Offered Research
Project Area | Research on the Emergence of Hierarchical Structure of Matter by Bridging Particle, Nuclear and Astrophysics in Computational Science |
Project/Area Number |
21105510
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鷹野 正利 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00257198)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 一様核物質 / 状態方程式 / 変分法 |
Research Abstract |
現実的核力から出発して絶対零度核物質の状態方程式(EOS)を計算するための、エネルギー汎関数を用いた変分法とクラスター変分法の改良を行った。 エネルギー汎関数を用いた変分法については、中心力とテンソル力までを考慮したv6'ポテンシャルでの計算法を改良した。前年度に論じたようなMayer条件を考慮する新たな方法として、healing distanceを導入する方法を提案し、またエネルギー汎関数に含まれない3体クラスター補正項の寄与を摂動論的に評価した。それを踏まえ、エネルギー汎関数に取り入れられていないopen-diagramの寄与を取り扱うように理論を拡張したところ、懸案であった対称核物質に対して大幅な改善が見られ、変分法の改良に成功した。さらにKirkwoodの近似に基づく3体力の取り扱い方法を提唱し、中性子物質に対してv6'に加えUIXポテンシャルの斥力部分を考慮した場合について変分計算を行ったところ、Monte Carlo計算結果と良い一致を示した。さらに高密度状態も容易に計算が出来ることを利用して、中性子物質EOSにより中性子星構造を計算したところ、その最大質量は太陽質量の約2.4倍となった。また前年度に引き続きスピン・軌道力を考慮するような理論の拡張も行い、現象論的3体力の寄与を考慮したEOSにおける対称エネルギーの密度依存性を論じた。 クラスター変分法については、従来我々が提案してきた方法において3体力の取り扱いの精度を上げるため、UIXポテンシャルの場合に、その3体クラスター項の粒子間相関について最低次の直接項の効果を含むような有効2体力を作成し、それを考慮した核物質EOSを作成した。ここで、核物質飽和点での経験値を再現するようにパラメターを調整した場合、改良したEOSは従来の方法によるEOSと殆ど変わらないことが確認された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)