特異的及び非特異的DNA結合状態における蛋白質の構造揺らぎによる分子認識機構
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions |
Project/Area Number |
21107532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
米谷 佳晃 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (80399419)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2010: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | DNA / 蛋白質 / 分子動力学シミュレーション / 自由エネルギー |
Research Abstract |
タンパク質によるDNA塩基配列の読みとりは、遺伝子発現の出発点となる重要な段階であるが、そのメカニズムは解明されていない。これまでの研究から、蛋白質は、DNA上を滑走したり(スライディング)、とび跳ねたり(ホッピング)、他のサイトへ大きく跳び移る(ジャンピング)などの遷移を繰り返して、ターゲットとする塩基配列にたどり着くと考えられている。さらに、これらの遷移を併用することで効率的に配列をサーチしていると考えられている。しかし、蛋白質がDNAからどの程度離れるのかといった空間スケールの問題や、各遷移がどの程度の頻度で起こっているのかといった時間スケールの問題についてはわかっていないことが多く、最近、ようやく一分子測定による実験データがでてきたばかりである。そのため、本研究課題では、分子動力学シミュレーションにより、蛋白質がDNA周囲を移動するメカニズムの解明を目標に研究を進めてきた。 平成22年度は、分子動力学アルゴリズムを検討し、プログラムを設計した。これまでに提案されている4つの自由エネルギー計算法、Adaptive Biasing Force(ABF)法、アンブレラサンプリング、熱力学積分法、Jarzynski非平衡計算をとりあげ、それらの原理と長所短所を検討した。ABF法は(1)反応座標のほかに、事前にパラメータを必要としない、(2)CPUごとに独立に計算した後、計算結果を足し合わせて処理することができるため、並列計算に適している、という長所があり、これらの点を考慮して、ABF法により、DNAに対するタンパク質の移動に伴う自由エネルギー変化を計算するプログラムを設計した。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)