Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、これまでの先行実験で得られた多くの知見(溶媒の封入法、溶媒の凝固圧、高圧セルの電極導入法など)を基に、次のステップである「高圧下電解合成法の確立」を目指した。現在、内径14mmφの大型高圧セルにおいて、新たに考案した電極導入法をテストしているが、この年度の技術研究において、この手法をほぼ確立した。確立した手法を、電荷移動錯体の一種である(BEDT-TTF)_2IBr_2に適用した。この系は、同じ組成で二種類の多系が存在する。そこで、電解による結晶成長における圧力の役割を明らかにするために、圧力下では、どの系の結晶が成長するかを調査した。溶媒の種類や濃度などの合成条件を低充填相(b-型)が出来る条件にして、高圧下合成を行ったところ、(a'-型)の結晶が得られた。合成は何度か行ったが、高圧下では高充填構造が選択的に得られる結果が得られた。このように、電解合成における圧力の役割を抽出できつつある。今後は、さらに他の系にも応用し、新物質の開発なども念頭において研究を推進していきたい。
All 2010 2009
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (4 results)
Rev.Sci.Instrum 81
Pages: 33903-33911
高圧力の科学と技術 20(印刷中)
Physica B 404
Pages: 376-378