ヘテロ元素の特性を活用した新しい有機伝導体の開発
Publicly Offered Research
Project Area | New Frontier in Materials Science Opened by Molecular Degrees of Freedom |
Project/Area Number |
21110514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
今久保 達郎 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (60291332)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2010: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 有機導体 / 分子性固体 / 超伝導材料・素子 / 超分子化学 / 合成化学 |
Research Abstract |
有機超伝導体の重要な基幹原料である、4,5-dimethyl-[1,3] diselenole-2-selone (1)および[1,3] diselenole-2-selone (2)の安全な合成ルートの確立に成功した。TSeF誘導体を用いた研究は必須原料であったCSe_2の安全上の問題から近年極めて減少しているが、硫黄-セレンという同族元素置換による効果を比較検討することは、物性面からの系統的な知見を得るために効果的な手法であり、新物質開発の面から大きな意味を持っている。しかし、世界初の有機超伝導体であるTMTSFのハーフユニットであるジメチル体1、および他の誘導体の出発物質となる無置換のセレノケトン体2の二つについては、安全な合成ルートが存在していなかった。CSe_2を用いないジメチル体1の合成は、チタノセンペンタセレニドから容易に誘導が可能なチオケトン体を出発物質として行った。各段階の反応収率は1をグラムスケールで入手するのに十分なものとなっている。後半部分のチオケトン-セレノケトン変換は、前段階で用いるアミンやジセレノール環に含まれる置換基の違いに影響を受け易いが、いくつかの組み合わせを検討した結果、安定して高収率を与えるルートを確立出来た。無置換のセレノケトン体2の合成は、CSe_2-freeの合成ルートを報告済みのチオン体を出発物質として3段階で行うことが出こちらも1と同様に、最終ステップのチオケトン-セレノケトン変換部分について検討を行い、反応条件を最適化している。また、新ルートを用いて分子ユニット1を合成する際の各中間体および1自身のX線構造解析を行った。いずれの解析においても精度良く構造決定をすることが出来ており、今後のTSeF誘導体の分子設計および物性解析のための基本情報として役立つことが期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)