統合失調症における髄鞘の分化・発達異常と選択的スプライシング因子hnRNPA1
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
21112519
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
眞部 孝幸 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 講師 (90382283)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2010: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
|
Keywords | 統合失調症 / スプライシング / オリゴデンドロサイト / hnRNPA1 |
Research Abstract |
ヒトの遺伝子は高々2万2千個であるが、発達段階・組織特異的に選択的スプライシングを行うことで20万種類以上の蛋白質が機能している。このスプライシングの破綻は、発達段階や多くの疾患病態に関与しており、精神・神経変性疾患等の患者脳内でも、種々の遺伝子のスプライシング異常が知られている。一方近年の脳研究がめざましい進歩を遂げているが、統合失調症(SZ)研究は未だ萌芽状態である。昨年度までに、1)SZリンパ球ではhnRNPA1が有意に上昇していた。2)この上昇は髄鞘形成に関するErbB4の相互排他型様選択的スプライシング産物を産生した。3)この異常産物は、実際にSZリンパ球内でも確認できた、などを報告した。本年度は、実際にhnRNPA1の発現量の撹乱が、オリゴデンドロサイト(ODC)の分化異常をきたすか否かに重点を置いた。【結果】1)ヒトODC前駆細胞株において有意なODC分化制御が観察された。これは細胞密度に依存的で、高密度による分化過程では、全く逆の分化増強が見られた。2)hnRNPA1過剰発現によるODC分化への影響は、少なくともErbB4,NRG1,ESR1遺伝子のスプライシングを抑制することに起因していた。3)この時の全体的遺伝子発現をチップ解析すると、SZで既に関連が指摘されている因子群が多くヒットした。また、パスウェイ解析によって細胞密着系のパスウェイが特異的にヒットしてきた。4)hnRNPA1のノックダウンによる影響を検討した結果、同様にODC分化撹乱することが明らかになった。これら結果は、現在までほとんど当該領域で着目されてこなかったhnRNPA1が、脳構築において重要な一端を担い、さらにはその破綻が脳発達異常に起因する精神疾患に関与する可能性を示唆するものである。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] Protein, Nucleic Acid, Enzyme.2009
Author(s)
Mayeda A., Manabe T., Ohe K.
Total Pages
6
Publisher
Oncogenic HMGA1a protein causes Sporadic Alzheimer's disease-associated aberrant splicing : The molecular mechanism reveals a link with U1 snRNP-mediated gene repression system
Related Report