高等植物のRNA制御と環境応答機構に関する分子生物学的解析
Publicly Offered Research
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
21112521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University (2010) The Institute of Physical and Chemical Research (2009) |
Principal Investigator |
平山 隆志 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (10228819)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | 高等植物 / polyA特異的RNA分解酵素 / polyA付加酵素 / 植物ホルモン / ミトコンドリア / アブシジン酸 / サリチル酸 / polyA specific ribonuclease / polyA polymerase / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
昨年度までに、polyA特異的RNA分解酵素のAHG2の機能解析と、ahg2-1変異株の抑制変異遺伝子として分離されたpolyA付加酵素をコードするAGSI遺伝子の同定を進めてきた。本年度は、これら因子の標的分子の探索を中心に研究を進めた。ahg2-1変異を対象とした網羅的代謝物解析から、ミトコンドリア内転写物の蓄積が認められた。ミトコンドリア機能異常変異atphb3との比較解析から、ahg2-1変異はミトコンドリアに何らかの異常を持つことが示唆されたので、ミトコンドリア転写物いくつかのpolyA状態をPAT法により調査した。その結果、調べた転写物のほとんどでpolyA付加が認められた。一方野生株、ags1,atphb3ではpolyA付加は認められなかった。さらにinverse PCR法でnad7転写物のpolyA鎖長の状態を詳細に調べたところ、野生株ではpolyA付加が認められなかったが、ahg2-1では6~17bのpolyAを持つ転写物が確認された。また、ミトコンドリア転写物のいくつかについてNorthern法により蓄積量を調査したところ、調べたほとんどの転写物のahg2-1での蓄積が認められた。以上の結果から、AHG2およびAGS1の標的はミトコンドリア転写物と考えられる。これまで植物はもちろん他の真確生物に於いてもミトコンドリアmRNAのpolyA付加および除去に関わる因子双方が同定されている例はほとんどなく、その制御が不明であったため、この研究成果は意義が大きいと考える。 しかしながら、これまでのところ、AHG2とAGS1はともにミトコンドリア局在を示す実験結果はない。これらのN末には、ミトコンドリア移行配列様構造が存在するので、これらを除いた改変遺伝子がahg2-1変異を相補できるかを検討し、ミトコンドリア局在と機能の関連を調査している。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)