Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
昨年度までに、polyA特異的RNA分解酵素のAHG2の機能解析と、ahg2-1変異株の抑制変異遺伝子として分離されたpolyA付加酵素をコードするAGSI遺伝子の同定を進めてきた。本年度は、これら因子の標的分子の探索を中心に研究を進めた。ahg2-1変異を対象とした網羅的代謝物解析から、ミトコンドリア内転写物の蓄積が認められた。ミトコンドリア機能異常変異atphb3との比較解析から、ahg2-1変異はミトコンドリアに何らかの異常を持つことが示唆されたので、ミトコンドリア転写物いくつかのpolyA状態をPAT法により調査した。その結果、調べた転写物のほとんどでpolyA付加が認められた。一方野生株、ags1,atphb3ではpolyA付加は認められなかった。さらにinverse PCR法でnad7転写物のpolyA鎖長の状態を詳細に調べたところ、野生株ではpolyA付加が認められなかったが、ahg2-1では6~17bのpolyAを持つ転写物が確認された。また、ミトコンドリア転写物のいくつかについてNorthern法により蓄積量を調査したところ、調べたほとんどの転写物のahg2-1での蓄積が認められた。以上の結果から、AHG2およびAGS1の標的はミトコンドリア転写物と考えられる。これまで植物はもちろん他の真確生物に於いてもミトコンドリアmRNAのpolyA付加および除去に関わる因子双方が同定されている例はほとんどなく、その制御が不明であったため、この研究成果は意義が大きいと考える。しかしながら、これまでのところ、AHG2とAGS1はともにミトコンドリア局在を示す実験結果はない。これらのN末には、ミトコンドリア移行配列様構造が存在するので、これらを除いた改変遺伝子がahg2-1変異を相補できるかを検討し、ミトコンドリア局在と機能の関連を調査している。
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All Journal Article (10 results) (of which Peer Reviewed: 7 results) Presentation (8 results) Remarks (2 results)
化学と生物
Volume: 48 Pages: 555-563
Volume: 48 Pages: 637-642
Plant Journal
Volume: 61 Pages: 1041-1052
FEBS Journal
Volume: 277 Pages: 2360-2374
Plant Signaling & Behavior (In press)
Plant Journal (In press)
Plant Cell & Physiology 50
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Proc.Natl.Acad.Sci USA 106
Pages: 17588-17593
Plant Biotechnology 26
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Advances in Botanical Research
Volume: (in press)
http://www.rib.okayama-u.ac.jp/ers/index-j.html
http://www.tsurumi.yokohama-cu.ac.jp/embiol/j/member/hirayama.html