小胞輸送を介した免疫応答における時間的空間的制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
21113520
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 芳彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (00398083)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 免疫学 / シグナル伝達 / 細胞/組織 / 受容体 / 小胞輸送 / 細胞 / 組織 |
Research Abstract |
前年度の研究成果に基づき、形質細胞様樹状細胞(pDC)におけるToll様受容体9(TLR9)の動態的制御機構を明らかにするために、Rac活性化のマスター分子であるDOCK2欠損マウスおよびTLR9欠損マウスから分離した骨髄pDCならびに骨髄から分化誘導させたpDCを用いて機能解析を行った。 1.TLR9からIRF7の活性化に至るシグナル伝達経路に位置する分子を対象に、タンパク質相互作用やリン酸化につき生化学的に解析した。また、レトロウイルスの系を用いてGFPとの融合タンパク質としてTLR9を発現させ、抗GFP抗体による免疫沈降あるいは検出を行い、シグナル伝達に関する解析を行った。 2.野生型とTLR9欠損pDCを用いて、CpG-A刺激によるRac活性化やアクチン重合を解析し、Rac活性化がTLR9依存性であるかどうかを解析した。 これら研究成果より、DOCK2-RacシグナルがpDCにおいてTLR9を介するI型IFN産生に重要であることを見いだすとともに、DOCK2欠損pDCではIKK-αのリン酸化とIRF-7の核移行が障害されており、その結果としてI型IFN産生が選択的に障害されていることを明らかにした(J Exp Med.207 : 721-730, 2010)。このように免疫系細胞のシグナル伝達機構を明らかにすることで、感染症などの免疫系疾患の病態解明と治療法開発へ向けての分子基盤を切り拓いた。今後、様々な免疫系受容体のメンブレントラフィックにおけるDOCK2-Racシグナルの役割を解析することで、さらなる細胞内ロジスティックに基づいた生体防御システムにおける分子基盤が確立されることが期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)