始原生殖細胞を支える生殖巣内ニッチと生殖巣外ニッチ
Publicly Offered Research
Project Area | Regulatory Mechanism of Gamete Stem Cells |
Project/Area Number |
21116506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
齋藤 大介 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (90403360)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥11,180,000 (Direct Cost: ¥8,600,000、Indirect Cost: ¥2,580,000)
Fiscal Year 2010: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2009: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | 始原生殖細胞 / ニッチ / 生殖巣 / 血管 / 細胞外環境 / 細胞移動 / 誘引と反発 / 生存 |
Research Abstract |
動物の始原生殖細胞(Primordium Germ Cell:PGC)は、胚体外に生まれ、体内の生殖巣に定着するまで、極めて興味深い移動挙動をしめす。トリ胚のPGCの場合、(1)生殖三日月環とよばれる胚体外領域に出現し、(2)血流にのって体内を移動したのちに(鳥類PGC特有の移動様式)、(3)間充織内を移動して、(4)最終的に生殖巣へとたどり着く。研究代表者は、移動中に遭遇する周辺環境が、PGC/GSCのその後の形質発現(増殖、生存および未分化状態の維持など)に大きな影響を及ぼしている可能性を想定し、移動中のPGCと細胞外環境(これをPGCニッチと捉える)に関する研究を行った。 代表者はまず、血管内のPGCに遺伝子操作し、さまざまなシグナル系を阻害する実験から、PGCが生殖巣まで辿り着くまでに、PGC自身でNotch、インテグリン、Wnt、cKit、Rhoファミリーを始め、多数のシグナルが必要であることが分かった。次に、PGCの血管内移動機構の研究から、PGCが血管内から体内間充織に侵入するポイントが決まっていること(臓側中胚葉内に発達する毛細血管)を見出した。さらに、PGCがそのポイントに到達する仕組みは、比較的大きな細胞であるPGCが細い毛細血管内に"つまる"という物理的な機構であることを見出した。また、PGCが体内に侵入するポイントとなる血管形成を阻害すると、異所的に頭部に蓄積することも見出した。今後は頭部に蓄積したPGCの性質について詳細に解析する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)