Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、活性酸素のエフェクター分子ASK1キナーゼのシグナル複合体構成因子が、どのようにして活性酸素濃度を感知し、その濃度に応じた生理応答シグナルへと変換するのか、その生理的な活性酸素シグナルの受容-応答機構について分子レベルでの解明を目指すため、ASK1シグナル複合体の新規構成因子を網羅的に同定し、その機能解析を行い、その多様な生理的意義および疾患との関連性を明らかにすることを目的としている。既に同定した脱ユビキチン化酵素USP9Xによって、ASK1が活性化依存的にユビキチン化分解されるという昨年度までの知見を踏まえ、今年度はさらに、USP9Xの機能に拮抗するASK1ユビキチン化酵素を網羅的に同定できるスクリーニング系を構築し、実際にそのスクリーニングを進めた。その結果、ASK1のユビキチン化酵素として幾つかの候補分子を同定した。実際に、これらの分子はASK1と結合し、活性化依存的なASK1の分解を制御することが確認できた。現在、それらの詳細な生理的意義の解明を進めており、心筋梗塞や脳梗塞といった虚血性の疾患など活性酸素を介した、細胞死を原因とする様々な疾患との関連性を明らかにしたい。また本研究では、その他のASK1シグナル複合体構成因子として、抗酸化蛋白質の一つを新たに同定したが、今年度ではその機能解析を行い、この抗酸化蛋白質が活性酸素センサー分子として機能すること、またASK1との結合部位と結合様式や、本抗酸化蛋白質が活性酸素刺激依存的なASK1の活性化にとって必須であることを明らかにした。以上の研究実績を基に、さらに新たなASK1シグナル複合体構成因子の同定を目指して新しい系の構築にも着手しており、新規構成因子の同定と機能解析を進めることで、ASK1キナーゼの活性化メカニズムの全貌に迫りたい。
All 2011 2010 2009
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 7 results) Presentation (7 results)
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