Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
酸化ストレスにより誘導され、組織修復に関与する遺伝子を同定するために胎児線維芽細胞(MEFs)をin vitroでH_2O_2刺激し、ゲノムワイドなトランスクリプトーム解析を行い、組織修復に関与する候補遺伝子を同定し、Oxidative stress-inducible factor (OIF)と仮に命名した。Oif遺伝子はH_2O_2刺激によりmRNAレベルおよびタンパクレベルで誘導され、さらに劇症肝炎に伴い発現が誘導された。OIFは初代培養の肝細胞に添加することにより組織修復に関与する転写因子STAT3のリン酸化を誘導し、OIF自身もH2O2刺激依存性に肝細胞から主に分泌されることが明らかとなった。次にOif遺伝子の転写制御機構を解析した結果、MEK(ERKの活性化キナーゼ)のインヒビターや、Erk2 siRNA処理によりOifの発現が著明に抑制されたことからOif遺伝子の発現にはROS依存性のERK2の活性化が必要であることが示された。さらにOif promoterを用いたレポーターアッセイの結果、Oifの酸化ストレス依存性の発現誘導には上流に存在する二つのAP-1のエレメントが必須であり、この領域に変異を導入することにより、酸化ストレス依存性のプロモーターの活性化がほぼ完全に抑制されることが明らかとなった。そこでAP-1のエレメントに会合する転写因子をクロマチン免疫沈降法により検討したところFra1が恒常的にこのエレメントに結合しており、さらに酸化ストレスが加わることによりその結合が増強することが明らかとなった。さらにFra1 siRNAにより酸化ストレス依存性のOIF産生は著明に抑制されることが明らかとなった。以上のことよりROS-ERK2-Fra1という新たな酸化ストレス依存性のシグナル経路の存在が明らかとなり、さらにその経路を介してOIFの発現が誘導されることが初めて明らかとなった。
All 2011 2010 2009
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 8 results) Presentation (8 results)
Nature
Volume: (In press)
J Allergy Clin Immunol
J Cell Biol
Volume: 188 Pages: 383-399
Circ Res
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Pages: 303-314