顔の認知・記憶における人物の内面的な印象の影響を媒介する脳内機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
21119503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
月浦 崇 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (30344112)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | fMRI / 記憶 / 加齢 / 顔 / 報酬 / 罰 / 海馬 / 側頭葉先端部 / 眼窩前頭皮質 / 島皮質 |
Research Abstract |
顔から受ける印象には大きく分けて2つの側面がある.ひとつは顔の外面的な印象である顔の魅力であり,もうひとつは顔から受ける内面的な印象である性格面の善悪である.これらの2つの側面からなる顔の印象は,顔の記憶に対して影響を与えることが心理学的研究から知られている.すなわち魅力的な顔はそうでない顔よりも記憶に残りやすく,また性格的に「悪い」印象をもつ顔はそうでない顔よりも記憶に残りやすい.しかしながら,このような顔の印象と顔の記憶との間の相互作用を担う神経基盤については,未だに十分に理解が進んでいない.そこで本研究では,(1)顔の魅力と顔の記憶,(2)顔の第一印象の「悪さ」と顔の記憶,の2側面を担う脳内機構を機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いて検証を行った. まず,(1)「顔の魅力と顔の記憶」についての研究では,行動データとして魅力的な顔は中程度の魅力や魅力的でない顔よりも良く記憶されることが示され,その神経基盤として報酬系の一つである眼窩前頭皮質と記憶に重要な海馬との間の相互作用の重要性が示された.(2)「顔の第一印象の悪さと顔の記憶」についての研究では,行動データとして第一印象が悪い顔は中程度の印象の顔や良い印象の顔と比較してより良く記憶されることが示され,その神経基盤として痛みや罰の処理に関連する島皮質と海馬との間の相互作用の重要性が示された.以上のことから,顔から受ける外面的な印象と内面的な印象の違いによって顔の記憶は異なった影響を受け,その神経基盤として顔の印象を媒介する領域と記憶情報処理に重要な海馬との間の相互作用が重要であることが示唆された.
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)