Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
前4千年紀(ウルク期)に、南メソポタミアに世界最古の都市文明が誕生した。しかし、南メソポタミアは広大な沖積平野であるため、金属や貴石など文明生活を営むうえで必要な資源が存在せず、こうした資源を周辺地域から獲得する必要があった。この結果、誕生したばかりの都市国家群は競って周辺地域に進出し、交易ルート沿いに交易拠点を形成していった。この現象は、「ウルク文化の拡大」と呼ばれてている。筆者が2018年より調査しているイラン東部のカレ・クブ遺跡は、現在、確認されているなかで最北東のウルク文化の交易拠点である。この研究では、カレ・クブ遺跡の調査を通じ、イラン東部へのウルク文化の拡大を研究する。
令和5年度の9月に、イラン考古学研究センターのホセイン・アジジ・ハラナギ博士と共同で、イラン東部カレ・クブ遺跡の発掘調査を1カ月かけて実施することを予定していた。しかし、政治的問題にともない、イラン国内で今後2年間、外国の調査団による発掘調査が禁止され、アカデミック・ビザがキャンセルされてしまった。そのため、発掘調査は、ホセイン・アジジ・ハラナギ氏が単独で実施することになった。日本から発掘調査に参加できなかったかわりに、カレ・クブ遺跡の発掘成果をイラン側ととりまとめるため、11月12日から11月19日にかけて、ホセイン・アジジ・ハラナギ博士とザーボル大学のレザ・ナセリ博士を日本に招聘し、発掘調査成果の検討会を行うとともに、11月14日(火)に「イラン考古学最前線」という研究会を実施した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022 Other
All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)
Journal of Archaeological Studies
Volume: 14(30) Pages: 133-152
https://www.tobunken.go.jp/kokusen/detail.php?id=28