Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
① 一軸伸長・二軸伸長によるキンク形成実験/2d-SAXSパターンの同時測定による精密構造解析既存のX線散乱測定用の一軸伸長装置に試料を取り付けて一軸伸長にともなう2d-SAXSパターンの変化を同時測定しパターンの違いから、褶曲とキンクを区別する。室温だけでなく高温での実験も行い、キンク形成理論との定量的比較を行う。同様に、現在製作中の温度可変二軸伸長装置を用いた実験を行う。②キンク形成による材料強化の検証———高温で一軸伸長した場合、試料を作製後、室温まで急冷すれば亀裂のない綺麗な試料が作製でき、正確な物性評価・明確な材料強化の検証が行える。
ブロック共重合体は性質の異なる2成分の高分子で構成される物質である.ブロック共重合体の最大の特徴は,各成分が自己凝集して100 nm未満のミクロ相分離構造を形成する点にある.組成を制御することで,球状,シリンダー状,ジャイロイド状,ラメラ状にその形態を制御することができるという性質を持っている.したがって,異方的な形態であるシリンダー状やラメラ状のモルホロジーを形成する場合,材料特性に異方性を持たせることが可能である.しかしながら,実際の材料にそのような異方的物性を発現させるためには,ミクロ相分離構造の配向を制御しなければならず,流動場,電場,磁場,温度勾配のような外場の印加が試されてきたが,中でも,流動場の印加が一般的である.この手法は,基板面に対して,シリンダーやラメラ構造を平行に配向させるために極めて有効であるが,垂直配向には全く非力である.一方,電場,磁場,温度勾配は垂直配向に有効であるが,大面積で,ある程度の厚みのあるシート状の試料に印加することには適さない.我々は,15 年程度前に選択溶媒を用いた溶液キャスト法による簡便な方法によって,厚みが1.0 mm 程度のシート状の試料の膜面に対して,シリンダー構造を垂直に配向させることに成功した.この方法は熱処理を行うことが付加的な工程として必要であるため,もっと簡便な方法(混合溶媒からなる選択溶媒の混合比を徐々に変化させて,非平衡なモルホロジーを形成させることなく,垂直配向化だけを引き起こさせる方策)を模索した.具体的には,2 種類の選択溶媒の混合溶媒を用いて,それらの混合比率を変化させて溶液を作製し,これを完全に蒸発させて得られたas-cast 試料中に形成されるナノ構造に与える効果を,透過型電子顕微鏡観察ならびに2 次元小角X 線散乱測定によって明らかにした.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022 2021
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (2 results)
Journal of the Society of Materials Science, Japan
Volume: 72 Issue: 1 Pages: 37-44
10.2472/jsms.72.37