Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
近年、難治性がんの治療法として、アルファ線放出核種を用いた新しいがん治療法が注目を集めている。しかし、アルファ線放出核種は他の放射性プローブと比べて生体内に投与できる量が限られるため、従来の装置では画像化・定量化が難しく、検出器の感度の向上が求められている。本研究では、計画研究C01班で開発が進められているテルル化カドミウム半導体素子を応用することで、生体内の At を可視化する検出器の開発を行い、At の体内動態を定量的に明らかにすることを目指す。
本研究は、計画研究C01班が開発を進めるテルル化カドミウム(CdTe)半導体素子を医学応用し、小動物生体内のAt-211を可視化する高感度X線検出器の開発を行なっている。At-211はアルファ線放出核種の一つであり、アルファ線だけでなく79keVのX線を放出する。そのため、At-211はアルファ線による治療とX線による画像診断を同時に行うことができ、アルファ線治療への利用が期待されている。2022年度は、前年度にファントムイメージで定量性の検証を行った試作機を用いて、担がんマウスに投与した放射性薬剤を撮像する生体内撮像の実験を行った。At-211は入手の機会が限られているため、一部の実験はTc-99mやI-111, I-125などを用いた。生体内撮像した画像から腫瘍に分布するの放射量を推定し、解剖後のドーズキャリブレータの放射量と比較したところ、実用に十分な精度で一致する結果を得た。At-211を投与した担がんマウスにおいても、数100kBqのAt-211の腫瘍への集積を正しく定量することができた。また、前年度制作した2mm厚CdTe半導体検出器とAt-211に最適化した平行コリメータの性能評価を行なった。ファントムを用いてエネルギー分解能や空間分解能など撮像装置の基本性能と、小動物の臓器の大きさを想定した場合の一様性や定量性、検出感度の検証を行った。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021
All Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 1 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)
Nature biomedical engineering
Volume: 2022 Issue: 5 Pages: 640-647
10.1038/s41551-022-00866-6
RADIOISOTOPES
Volume: -