Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
腹部臓器や腹壁を覆う膜(腹膜)に広く癌細胞が転移した状態を腹膜播種と呼びます。進行した胃癌ではしばしば腹膜播種を伴い、お腹に水がたまるなどのつらい症状があるため、新しい治療法の開発が望まれています。この研究では、胃癌細胞表面に存在する分子の目印を、腹膜播種の「見える化」と治療のために活用します。分子の目印に効率よく結合する抗体分子と放射性同位元素の組み合わせによって、新しい診断薬・治療薬の開発を目指します。放射線の作用によって、微小な腹膜播種を画像化するのが診断薬の役割です。さらに、強い抗癌作用を有するアルファ線を放出するアスタチン211を腹膜播種に運び、癌細胞を制御する治療薬を実現します。