Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
外界の知覚は,感覚刺激だけでなく,脳の内部状態・事前知識に依存する.本研究は,ベイズ理論に注目して,脳が感覚情報と事前知識のバランスを調整し,行動を最適化する機構を検証する.具体的には,マウスの行動実験や神経活動操作と計測,行動モデル化を用いる.脳の最適性が失われた場合,幻聴や妄想に繋がると考える.感覚情報と事前知識を統合する神経基盤の解明は,精神疾患の基礎的理解に繋がる.
外界の知覚は,感覚刺激だけでなく,脳の内部状態・事前知識に依存する.本研究は,ベイズ理論に注目して,脳が感覚情報と事前知識のバランスを調整し,行動を最適化する機構を検証する.具体的には,マウスの行動実験や神経活動操作と計測,行動モデル化を用いる.脳の最適性が失われた場合,幻聴や妄想に繋がると考える.感覚情報と事前知識を統合する神経基盤の解明は,精神疾患の基礎的理解に繋がる.最終年度は,これまでに開発したマウスのベイズ型行動課題時に,内側前頭前野・聴覚野・二次運動野の神経活動を計測した.3領野から合計2万細胞以上の神経活動を計測した.これらの大規模データを解析した結果,内側前頭前野の細胞群は,事前知識と感覚情報を統合し,行動選択に重要な価値関数を表現することを発見した.一方,聴覚野と二次運動野の細胞集団は,それぞれ,音刺激と行動選択を選択的に表現した.これらの結果は,マウスの大脳皮質は,行動選択に重要な要素を,局所的に表現することを示唆する.一方,機械学習でのencoding・decoding解析の結果,事前知識は,上記の3領野の全てで表現されることがわかった.これらの結果は,大脳新皮質が局所表現と大域表現の両方で,ベイズ型行動選択を実装することを示唆する.本年度は,この行動・神経活動計測の結果をまとめ,論文投稿の準備を進めた.一方,ベイズ型行動課題時の神経活動抑制実験も進めた.課題時の内側前頭前野・聴覚野の抑制に向けて,GtACR2を発現したアデノ随伴ウイルスを各領野に注入した.この光遺伝学実験の結果も解析した.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 Other
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (8 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 2 results) Remarks (1 results)
iscience
Volume: 24 Issue: 8 Pages: 102826-102826
10.1016/j.isci.2021.102826
https://www.iqb.u-tokyo.ac.jp/lab/funamizu/