Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
細胞内におけるタンパク質の恒常性(プロテオスタシス)は、タンパク質の合成、フォールディング、分解のバランスによって保たれています。プロテオスタシスは、タンパク質の折り畳みを介助する分子シャペロンとして働く熱ショックタンパク質や、折り畳みに失敗したタンパク質をユビキチン化して分解するE3リガーゼSTUB1などの働きによって維持されています。本研究では、このシャペロン介在型E3リガーゼSTUB1を軸とした新しいプロテオスタシス調節薬を開発します。
細胞内におけるタンパク質の恒常性(プロテオスタシス)は、タンパク質の合成、フォールディング、分解のバランスによって保たれている。プロテオスタシスは、タンパク質の折り畳みを介助する分子シャペロンとして働く熱ショックタンパク質や、折り畳みに失敗したタンパク質をユビキチン化して分解するE3リガーゼSTUB1などの働きによって維持されている。本研究では、STUB1と熱ショックタンパク質との関係を詳細に解析し、STUB1によるユビキチン化誘導にはHSP70との協調が必須であるのに対し、HSP90は寧ろ抑制的に働くことを見出した。また、STUB1-HSP70/HSP90複合体の近接分子を探索するための実験系としてSplit-TurboIDシステムを開発した。TurboIDは周囲の分子をビオチン化する機能を持つ酵素であり、私達の開発したシステムでは、STUB1とHSP70もしくはHSP90が結合すると分割されていたTurboIDが再生して、周囲の分子をビオチン化する。このSplit-TurboIDシステムとLC/MS解析を組み合わせ、STUB1/HSP70およびSTUB1/HSP90複合体のインタラクトーム解析を行い、両複合体の近接分子を網羅的に同定した。さらに、STUB1-HSP70, STUB1-HSP90結合を検出する手法としてコムギ無細胞AlphaScreen及びNanoBiTシステムを確立した。これらの実験系と東大創薬機構の化合物を活用して化合物スクリーニングを行い、STUB1と熱ショックタンパク質の結合を阻害・増強する作用を持つ複数の化合物を同定した。これらは、STUB1の機能を変化させて細胞内のプロテオスタシス調節薬として働く可能性があり、今後検証を進めていく。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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FEBS Journal
Volume: in press
Cell Reports
Volume: 36 Issue: 8 Pages: 109576-109576
10.1016/j.celrep.2021.109576
http://ubiquitin.jp/l_goyama.html