四脚動物の肩部ハンモック構造から切り拓く即時適応的な柔剛調節メカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | Science of Soft Robot: interdisciplinary integration of mechatronics, material science, and bio-computing |
Project/Area Number |
21H00318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福原 洸 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (10827611)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥9,360,000 (Direct Cost: ¥7,200,000、Indirect Cost: ¥2,160,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | soft robot / quadruped robot / flexible shoulder / anatomy / ソフトロボット / 四脚ロボット / 解剖学 / 肩部ハンモック構造 |
Outline of Research at the Start |
長い生物進化の歴史の中で,動物の形態は,より速くより適応的に前へ進むために,頭から尾の方向に非対称性を持って洗練化されてきた.中でも,前肢と後肢の胴体への接続方法の差異はその最たる例である.腰部と球体関節を介して強固に接続された後肢は,走行や跳躍において大きな推進力を体幹にダイレクトに伝えることができる.一方で,筋肉を介して胸部をハンモックのように吊り上げている前肢は,その緩やかな接続の剛性を即座に調節することで,高い環境適応性を発揮する.本研究では,四脚動物が示す適応的な移動運動に着目し,四脚動物の柔軟な肩部ハンモック構造に内在する即時適応的な柔剛調節メカニズムを抽出することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である当該年度では,主に以下の3つの研究項目に取り組んだ. 研究項目1)動物の解剖学的特徴を緻密の模倣したロボットの開発:動物の柔軟な接続構造を持つ肩部を模倣した四脚ロボットを開発した.イエネコの肩周りの筋配置を大まかに模倣し,体幹部と前肢を弾性体で結合することで肩まわりの柔軟性を再現した.実際の動物の肩周りの筋肉は能動的に活動することで前肢基部である肩甲骨の動きを実現しているが,研究期間初年度より実施している一連のロボット開発と検証から,歩行・走行中の肩甲骨の背中からせり出す運動は受動的な柔軟性だけでも実装可能であることが明らかになりつつある. 研究項目2)自律分散的な柔剛調節制御の構築とロボット実機検証:いくつか試作的な試みは成されたものの,研究期間中での歩容に応じて肩周りの剛性を適応的に調整可能な制御則の構築には至らなかった.制御則試作の結果,従来の脚の瞬時的な負荷情報を直接フィードバックするのでは,脚負荷の周期的な変化に応じて制御対象である剛性値が収束しないという知見を得た.慣性運動である哺乳類の歩行・走行運動においては,瞬時値だけでなく1完歩単位などの時間スケールを大きくした運動調整へと拡張する必要があるように思われる. 研究項目3)物理リザバー計算の導入による提案制御モデルの多自由度化:剛性を調整する制御則の実装には至らなかったものの,肩の柔軟性を含めた身体ダイナミクスを計算資源として活用する取り組みは実施した.具体的には,運動中の前肢基部の変位と脚部アクチュエータの変位の情報をもとに,前肢基部の脚の柔軟性を推定することに成功した.歩行中の肩柔軟性の推定手法を発展することで,肩の柔軟性を制御するための制御指令の生成が期待できる.そのため,今後は自律分散制御の構築と合わせて,身体ダイナミクスそのものを活用した運動調整則についても検討する予定である.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)