Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、将来の車載光通信やロボットアームへの適用を目指した、フレキシブル自己組織化(LISW)光導波路自動接続のためのゲル材料開発指針を得ること、また、誘導光を照射し走査することにより、LISW光導波路の成長方向を自在に制御し、新規な分岐導波路構造作製を実証する。以上の内容を通じて、特に計画研究A02班のしなやかな動き、分岐作製方法、ゲル材料などの協働を通じてソフトロボティクスの分野に貢献する。また、本研究は、新分野を開拓する学術的な価値に加えて、産業においても、実装コスト低減による車載光通信分野や産業用ロボットを用いたインダストリー4.0の適用拡大につながる。
将来の自動運転車における超高速車載光通信適用を目指して、ゲル材料を用いたフレキシブル自己形成光接続の研究を行なった。2021年度は、1 Gbit/sの高速車載光通信用として期待されているコア径980 μmのプラスチック光ファイバを用いて、自動接続とそのフレキシビリティ確認を行なってきた。最終年度は、得られた樹脂組成物を、10 Gbit/s以上の超高速車載光通信用として期待されているコア径50 μmのガラス光ファイバを用いた自己形成自動光接続を実施した。コアサイズが面積比で1/400となるため、ファイバコア端面との接触断面積が減少するが、2本のファイバに機械的変位を与えても光接続が維持されており、自己形成光導波路コアはフレキシビリティを有していることが明らかとなった。一方で車載振動等による環境での密着性に関しては、断面積サイズが小さいために補強する必要がある。そこで、クラッドにもゲル材料を配置し、コアを覆う形でコア/クラッド全固体フレキシブル自己形成光導波路作製を行なった。フレキシビリティを実現するために、2種類のモノマーを用いていたが、その混合比を変化させることで、屈折率も調整が可能となり、コア材料とクラッド材料共々異なる屈折率を持ちながらもフレキシビリティと密着性を有する全固体自己形成光接続を実現できた。接続損失は空隙約3 dBに対して、コアを自己形成光接続した場合において1.2 dBとなり、損失が大幅に減少した。またファイバ間に機械的変位を与えても、光接続を維持しており損失低減に寄与した。将来の車載適用のためには、様々な信頼性試験が必要となるが、特に振動試験によるフレキシビリティと密着性の確認が必要となってくる。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022 2021
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (9 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 2 results)
Journal of Robotics and Mechatronics
Volume: 34 Issue: 2 Pages: 322-324
10.20965/jrm.2022.p0322