疑似細胞環境下における発動分子のゆらぎに誘導される運動特性の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Engine: Design of Autonomous Functions through Energy Conversion |
Project/Area Number |
21H00405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
有賀 隆行 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授(特命) (30452262)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 生体分子モーター / エネルギー変換 / 1分子計測・操作 / 非平衡物理学 / 生物物理 |
Outline of Research at the Start |
前回の公募研究において我々は、in vitro で運動中の1分子のキネシンに細胞内でみられる非熱的なゆらぎを人工的に外力として与えることで、キネシンは外力のゆらぎに誘導されて加速することを見出した。そこで本研究では、これまでの実験と数理モデルで予想された、細胞内のアクティブなゆらぎに誘導される運動特性を、より細胞内に近い疑似細胞環境下で確かめることを目的とする。普遍性のある理論予測により、様々な発動分子が非熱的なゆらぎを積極的に利用することでより効率の良い機能を発現していると期待され、また人工モーターの設計への応用等を通じて、当該領域の発展に寄与できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞内で小胞などを輸送する並進型発動分子であるkinesin 1(以下キネシン)は、ATPの加水分解をエネルギー源として、微小管の上を 歩きながら力学的な仕事を行っている。我々は以前の研究において、そのエネルギー入出力をin vitroで定量したところ、入力された多くの化学的エネルギーが見えない形で散逸しており、あたかも効率の悪いモーターのように見えた。そこで私は、実際に彼らが働く環境である生きた細胞の中に最適化されているのだろうと仮説を立て、細胞内と同等の環境をin vitroで人工的に構築し、その中でキネシンの運動を観察することで、その仮説を実証する研究を続けてきた。 昨年度までに、細胞内で見られる非熱的なゆらぎを人工的に生成し、光ピンセットを用いて外力のゆらぎとしてキネシンに与えながらその運動の解析を行った結果、キネシンは特に高い負荷において外力のゆらぎに誘導されて加速することを見出した。これにより細胞内のように混雑して粘性の高い環境下においても in vitroでの無負荷時と同程度の速さが実現できることが示唆された。 本年度は、これまで非熱的なゆらぎのみを再現したin vitroの計測環境をさらに実際に生きた細胞の内部に近づけるべく、混雑した環境の構築を行った。粒径や粘度のコントロールが容易な混雑物質としてポリエチレングリコールを選択し、細胞内のように混雑した環境をin vitroで構築したうえで、光ピンセットを用いたキネシンの1分子力学操作を行った。その結果、1分子のキネシンが通常のin vitro環境とは異なる外力速度関係を示すことを見出した。 また、これらの成果を解説する日本語総説と雑誌記事をそれぞれ発表し、2件の国内招待講演と1件の国際会議での招待講演を行った。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)