新規技術を用いたT細胞の時空間動態測定による免疫系シンギュラリティ現象解明
Publicly Offered Research
Project Area | Singularity biology |
Project/Area Number |
21H00433
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小野 昌弘 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 客員准教授 (60447951)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
|
Keywords | T細胞 / シンギュラリティ / 活性化T細胞 / T細胞分化 / 免疫学 / 時空間動態 |
Outline of Research at the Start |
T細胞は抗原を認識すると様々な免疫細胞を活性化して抗原に対する特異的な免疫反応を引き起こす.T細胞の抗原受容体である T細胞受容体は遺伝子再構成により大きな多様性をもち,個々の抗原に特異的なT細胞の数は数十から数千個と大変少ない.しかしT細胞は抗原を認識するとともに盛んに増殖し,抗原特異的な免疫反応を誘導する.このように稀なT細胞が抗原を認識して活性化したのち、実際の免疫反応を牽引するように増殖して分化するまえに,一時的にT細胞はさまざまな活性化T細胞の形態をとる.本研究はT細胞反応の時空間動態を解析することで、このような特殊な活性化T細胞がその後の免疫反応を規定する機序について検討する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞は対象(抗原)ごとに特異的に反応することで、免疫反応をひきおこす。抗原を認識すると、T細胞は活性化、増殖・分化してT細胞免疫反応をはじめる。この過程で活性化T細胞はインターロイキン2(IL-2)を産生し、同時にIL-2受容体を高発現してIL-2をうけとる。このポジティブフィードバック機構がT細胞の活性化・分化を制御すると想定されている。これはT細胞免疫の主要な概念であるにもかかわらず、実験データによる検証はあまりすすんでいなかった。ここでブレークスルーをおこすには、時間依存的な活性化T細胞の変化を実験的に測定する必要性があった。 本研究はTockyマウスのサンプルをAmaterasなどの顕微鏡ならびにフローサイトメトリーで解析することで,次の3つの(1)胸腺選択;(2)腫瘍浸潤T細胞ならびに所属リンパ節内T細胞;(3)SARS-CoV-2ウイルス抗原に対するリンパ節における免疫反応でのシンギュラリティ現象の時空間解析を行う.これにより,シンギュラリティT細胞の時空間動態を解明し,背後にある新規メカニズムを明らかにすることを試みた。 まず、胸腺におけるT細胞分化で抗原特異的TCRシグナルが果たす役割を明らかにすることにより、シンギュラリティT細胞の時空間動態の解明を目指した。ここでは特に、胸腺の解剖学的構造(皮質・髄質))と個々の細胞の位置関係を1細胞レベルで定量しTocky時間の解析を行い、稀な活性化T細胞を同定した。 次に、腫瘍浸潤T細胞の動態を解析し、抗原を持続的に認識するT細胞の特徴とその運命を明らかにした。抗原特異的TCRシグナルの動態解析により稀なT細胞を同定できることを示した。 さらに、SARS-CoV-2タンパクに対するシンギュラリティ活性化T細胞動態の時空間解析を行い、抗原特異的TCRシグナルにより分化する稀なT細胞を同定し、抗原反応性とリンク付けた。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)