Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
「行きたいところに行ける・やりたいことができる」という随意運動制御と、それを支える予測的姿勢制御は、幼児から高齢者まで、生涯に渡って人間の幸福の基盤となる神経系の機能である。予測的姿勢制御は、新規な環境に対して素早く適応する短期的な学習機能を持ち、さらに、この予測的姿勢制御の学習機能は、発達や加齢に伴いダイナミックに変容する。本研究では、まず、予測的姿勢制御の学習能力の定量手法を確立する。続いて、若年健常成人に加えて、こどもや高齢者を対象とした実験を行い、発達や加齢に伴う生涯にわたるダイナミックな変容を明らかにすることを目指す。
「行きたいところに行ける・やりたいことができる」という随意運動制御と、それを支える予測的姿勢歩行制御は、幼児から高齢者まで、生涯に渡って人間の幸福の基盤となる神経系の機能である。予測的姿勢歩行制御の生涯学を推進するため、成人および幼児を対象とした障害物跨ぎ歩行動作計測を行った。1)障害物跨ぎ歩行動作が、微妙な環境変化に対して適応していることを明らかにするために、16名の健常成人を対象に水平でない障害物を跨ぐ課題を実施した。傾いた障害物を跨ぐ際は、障害物の高さが低い方向に足を移動させる方略が観察された。2)昨年度に引き続き、2歳から5歳の定型発達児を対象に、脚の長さの10%の高さの障害物を跨ぐ歩行実験を実施した。通算の被験者数は13名であった。また比較対象群として、19名の若年成人の計測も行った。歩行運動を、3台のRGBカメラで撮影し、OpenPoseによる姿勢推定とDLT法により、三次元動作データを得た。クリアランスに加え、障害物を跨ぐ際のステップ速度と安定性マージン(MoS)を用いて、動作を評価した。幼児は、歩行速度を落とした上で、大げさな動作で障害物を跨いでいた。平地歩行においては、幼児は成人よりも大きな側方MoSを示した(子ども:9.5%、大人:6.5%、中央値)一方で、4人のこどもにおいて、障害物横断時の幼児の側方MoSが、成人より小さいことが明らかとなった。これらの結果は、幼児期においては、障害物との接触を避けるために必要な運動調節が観察される一方で、横方向の動的安定性は不安定であることが示された(Yoshimoto et al. 2023, Front Sports Act Living, accepted)。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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The Brain & Neural Networks
Volume: 30 Issue: 1 Pages: 11-20
10.3902/jnns.30.11
PLOS ONE
Volume: 17 Issue: 3 Pages: e0265215-e0265215
10.1371/journal.pone.0265215
Sports Biomechanics
Volume: - Pages: 1-17
10.1080/14763141.2022.2125432
Rigakuryoho-Rinsho, Kenkyu, Kyoiku
Volume: 29 Issue: 1 Pages: 3-10
10.11350/ptcse.29.3
https://seeds.office.hiroshima-u.ac.jp/profile/ja.70dbe56185505e6a520e17560c007669.html