Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
グリアが脳の可塑的変化に関与す分子メカニズムの多くは不明である.本研究では,研究代表者によって開発された“脳内転写因子活性プロファイリング”を用い,マウス脳内の神経細胞およびグリア細胞での細胞内在の転写因子活性の変化を定量解析する.本研究期間では末梢の炎症が記憶形成へ及ぼす影響をモデルとし,病態に依存して活性が変動する脳内転写因子とその活性変化タイムコースを明らかにする.転写因子活性とトランスクリプトームの複合解析や,転写因子活性イメージング,うつ病モデルでの転写因子活性との比較から,病態が脳機能を障害する機構を明らかにし,転写因子活性を人為的に操作することにより脳機能への介入を目指す.
近年,グリアが脳の可塑的変化に寄与することが明らかになってきているが,その分子メカニズムの多くは不明である.また,炎症やうつ病などの病態に関連してグリアの状態の変化が起きることが知られている.このような細胞機能や発達・病態に伴う変化の背景には,細胞の状態を規定する遺伝子発現状態の長期的な変化がある.遺伝子発現を制御する転写因子は細胞の状態を司る「かなめ」であり,細胞機能の遂行や病態の進行過程には,転写因子の活性のダイナミックな変化および慢性的な活性変化があると考えられる.本研究では研究代表者によって近年開発された“脳内転写因子活性プロファイリング”により,神経細胞およびグリア細胞での学習や病態に伴う細胞内在の転写因子活性の変化を定量解析する.病態に依存して活性が変動する転写因子を明らかにした上で,それらを人為的に操作することによる脳機能への介入を目指す.本年度,マウス生体脳内の特定の細胞集団の内在転写因子活性を細胞腫特異的に定量評価することを可能にする実験技術を確立しその詳細を発表した (Yamamoto and Abe STAR Protocols 2022)。この手法を用いて,マウス生体内において炎症に依存して引き起こされる多数の転写因子の活性変化をアストロサイトおよび神経細胞で測定した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022 2021 Other
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 2 results) Presentation (16 results) (of which Int'l Joint Research: 8 results, Invited: 1 results) Remarks (1 results)
STAR Protocols
Volume: 3 Issue: 3 Pages: 101633-101633
10.1016/j.xpro.2022.101633
iScience
Volume: 25 Issue: 3 Pages: 103927-103927
10.1016/j.isci.2022.103927
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2022/02/press20220222-01-profiling.html