Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
生体の組織を構成する建築部材は,多くの場合,繊維と膜と液体であり,例えば,上皮組織の管腔構造などが作られる.これらの建築部材に共通する特徴は,薄い構造であること,部材の数や形が時間変化すること,流体の中で建築作業が進行することである.本研究では,このような生体建築部材から作られる生体組織の computer-aided engineering (CAE) の手法を開発し,「からだ工務店」で研究される「からだ」と「建築部材」の関係を力学的に予測,検証し,工学的に応用するための枠組みを提供することを目指す.
生体の組織を構成する建築部材は,多くの場合,繊維と膜と液体であり,例えば,上皮組織の管腔構造などが作られる.これらの建築部材に共通する特徴は,薄い構造であること,部材の数や形が時間変化すること,流体の中で建築作業が進行することである.本研究の目的は,生体建築部材から作られる生体組織のコンピュータ支援エンジニアリング(CAE)の手法を開発することである.具体的には,建築部材の変形,成長,結合の変化を考慮して生体構造力学を数理モデル化し,T-スプライン曲面理論に基づくアイソジオメトリック解析を応用する流体構造連成計算手法を開発する.これを用いて,イン・ビボ実験で得られている螺旋形状の血管形成の再現を試みる.2022年度は,生体組織の成長理論と構造力学を合わせた生体構造力学の計算手法を精密化し,螺旋形状の管腔構造の形成メカニズムを検討した.生体内の他の臓器(腸の回転)や工学製品(特殊な構造のホース)との共通点や相違点を整理し,螺旋形状の管腔構造の形成には周囲環境による抵抗が必要であることが示唆された.次に,周囲環境の粘性抵抗を考慮した数値解析を実施するため,生体構造力学と流体力学を連成する流体構造連成解析の手法を開発した.これを用いた数値実験の結果,円管の長さが増加するような塑性変形(成長)の問題では,成長速度,粘性,壁厚さなどの条件によって,様々な座屈変形パターンが現れることが示唆された.また,輪状軟骨パターンの形成など,研究領域内の共同研究を実施した.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2023 2022 2021
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 5 results, Invited: 1 results)
Journal of The Royal Society Interface
Volume: 20 Issue: 198 Pages: 20220780-20220780
10.1098/rsif.2022.0780
Physics of Fluids
Volume: 34 Issue: 11 Pages: 111911-111911
10.1063/5.0122182