Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
触り心地を制御することにより,心を満たす上質な製品の設計を可能とするため,ヒトの「心地よい触感」を生み出すメカニズムの解明が望まれている。本研究では,対象の表面テクスチャと硬さに焦点を当てて,最新のヒト大脳皮質の層別活動が計測できる技術(レイヤーfMRI)を駆使して,「心地よい触感」を生み出すヒトの多階層な脳内神経機構を明らかにすることを目指している。
触り心地を制御することにより,心を満たす上質な製品の設計を可能とするため,ヒトの「心地良い触感」を生み出すメカニズムの解明が望まれている。一方,触り心地は,対象の表面粗さ,摩擦や硬さなどの複雑な物性とヒトの感覚が相互作用によって形成されると考えられるが,ヒトがどのようなメカニズムで「心地良い触感」を感じるかは未だ謎である。本研究では,対象の柔らかさに焦点を当てて,触り心地と柔らかさの関係性を検討した上で,心地よい触感を生み出す多階層な脳機能を調べることを目標としている。本年度は,前年度の成果に基づいて,さらに楕円体の柔らかさ刺激を作成して,手全体で対象を握る際の心地良さ知覚実験を実施した。その結果,対象の柔らかさが5kPaから170kPaの範囲において40kPa付近の刺激に最も心地良いと感じられたことがわかった。一方で,同様な刺激を用いた柔らかさ知覚実験では,このような傾向が見られず,必ずしも柔らかいものが心地良い触感が生まれるではないことが明らかにした。現在,この成果を元にfMRI実験を設計・実施しており,心地良い触感が生まれる際の脳内処理ネットワークを検証している。今後,これまでの研究成果を包括的に検討した上で,心地良い触感を感じるメカニズムの解明に努める。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022
All Journal Article (3 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 3 results)
Journal of Neurophysiology
Volume: 127 Issue: 5 Pages: 1398-1406
10.1152/jn.00529.2021
NeuroImage
Volume: 248 Pages: 118867-118867
10.1016/j.neuroimage.2021.118867
120007188347
Experimental Brain Research
Volume: 240 Issue: 3 Pages: 773-789
10.1007/s00221-021-06289-0