Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
情動を司る扁桃体と高次視覚野の協調活動が果たす役割を探るため、ヒト同様視覚認知機能が発達したマカクザルを対象とし、これまで難しかった非ヒト霊長類の情動表出の定量的な観察を、最新のAI技術を用いた表情観察により実現する。また申請者らがこれまで開発した広範囲で神経活動を計測するECoG記録法と最新の化学遺伝学による脳活動操作法の融合技術によりアプローチする。
哺乳類の豊富な情動は自律神経応答以外に顔の表情にも表れる(Dolensekら2020) 。初年度は、個体の情動表出を自動的に定量化するシステムの構築を目的とし、まず実験対象であるサルに惹起される情動『内的情動ラベル』を、表情から読み出す手法の確立を目指した。具体的には高精度化したサル顔のCG3次元モデル(アバター, Murphyら2019)内の、特定の表情を持つアバター動画セットを用いて、表情から情動価を自動的に抽出する『表情判別機』をトレーニングし、サルの実動画からヒトの鑑別と同様の表情判別が出来ることを目標とした。まず初めに、限られたデータセットで安定したデータ抽出を行うためのデータ圧縮として、顔の動画から重要なランドマーク抽出を行った。深層学習を用いてマーカーレスで生体の動画からランドマーク抽出するDeepLabCutの、サル顔に特化したprimate_face (http://www.mackenziemathislab.org/dlc-modelzoo)を活用し、情動価の高いサルアバターの表情動画、および実験室で撮影した情動価の高いサルの表情動画より顔のランドマークの抽出に成功した。次にネズミの瞳孔輪郭抽出を行うDeepLabCutのmouse_pupil_vcloseを用い、サルの高情動価動画から瞳孔径抽出を試みたが、こちらは眼球そのものの輪郭を捉えてしまった。今後の方針としては1)mouse_pupil_vcloseをサルの眼球画像で追加トレーニングしサル動画の瞳孔輪郭抽出精度を上げる、2)既存の眼球トラッカーを用いて瞳孔径抽出を行う、などの方法で表情動画から瞳孔径を含む情動価に感度の高いランドマークを抽出し、『表情判別機』の作成に繋げる。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
All 2022 2021
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 2 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)
The Journal of Neuroscience
Volume: 42 Issue: 12 Pages: 2552-2561
10.1523/jneurosci.1657-21.2021
Science Advances
Volume: 7 Issue: 26 Pages: 1-9
10.1126/sciadv.abg4246
120007089253