Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では自閉スペクトラム症児の感覚入力と情動の関係から、深奥質感認識に影響を与える個人の因子を同定する。それにより、深奥質感認識の個人差に影響する因子を同定することが目的となる。被験者として自閉スペクトラム症児、健常児を募集する。応募者らが開発中の、多次元の変数に応じて見た目を精密かつ段階的にコントロールした視覚入力刺激を提示した際の被験者の情動を総合的に評価する。
78枚の目玉焼き画像について自閉スペクトラム症者、定型発達者に見ていただき、好悪について評価した。自閉スペクトラム症者が好む目玉焼き、定型発達者が好む目玉焼きに分けた。そのうえで、自閉スペクトラム症者が好む目玉焼きと年齢、性別、IQ、自閉症重症度との関係、自閉スペクトラム症者が苦手な目玉焼きと年齢、性別、IQ、自閉症重症度との関係についてその相関関係を分析した。またGANを用いて任意の質感を表現できる目玉焼きを作成した。方法としてはVAEにより得られる特徴空間を分析した。得られた潜在空間に対して主成分分析を行い,目玉焼きの特徴を表現する潜在空間が得られているか確認した。そのうえで、特徴空間をPCAし、主成分を取得した。第一主成分として、黄身の色、大きさ、第二主成分として、黄身の位置、第三主成分として、白身の広がり、第4主成分として、白身の気泡、第5主成分として焦げが候補として考えられた。また被験者へのインタビュー調査の結果から、現在までに目玉焼きをどの程度食べているかは目玉焼きの好みと関係が深いことが示唆された。また自閉スペクトラム症者、定型発達症者との間の好みの差については、馴化が影響している可能性が示唆された。自閉スペクトラム症者では定型発達症者と比較して馴化が苦手であり、一度苦手と思った目玉焼きになれるまでに時間を要することが示唆された。今後の課題として目玉焼きの好みと馴化の関係性についての検討が課題となった。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Invited: 1 results)
日本鼻科学会雑誌
Volume: 60