Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
本研究の目的は、素粒子の標準模型の背後にある新しい物理(new physics)の探求を、主として模型構築の見地から行い、LHC・ILC実験でどの様に観測されるかを解析することである。この目的に向かって研究計画をたてて、研究を行った結果、23、24年度は主に以下の研究実績が得られた。(1):バリオン数がダークマターから生成される新しい模型を構築することに成功した。この模型は、更に、宇宙のダークマターのエネルギー密度がバリオンのそれの約5倍であることを自然に説明する。(2):インフレーション、ダークマターエネルギー密度、そして、バリオン数生成を同時に説明する新しい模型を構築し、解析した。(3):余剰次元ゲージ理論の枠組みで、境界条件でゲージ対称性を部分的に破る場合、この条件で重くなったゲージポソンの散乱振幅のエネルギー依存性の解析を、Wilsonライン位相をパラメータにして、おこなった。この解析により、高次元ゲージ理論における等価定理に対する理解を深めることができた。(4):24年度に、LHC実験においてヒッグスらしき粒子の発見があり、γへの崩壊モードが、標準理論の予言値から大きくずれている報告を受け、ヒッグス粒子が複合粒子で構成されている超対称性理論を構築し、LHC実験における2つのγへの崩壊確率が説明できることを示した。(5):ニュートリノ質量の小ささが、未発見のγビッグス粒子の真空期待値の小ささに起因するγヒッグス理論の構築を大統一理論で構築した。この理論では、B物理とニュートリノ振動実験に関連があることを示し、新しい予言を与えた。(6):パリティの破れの新しい研究に関して、超対称性理論では、超対称性粒子の質量差が起源で、強い相互作用でもパリティが破れることを世界に先駆けて指摘し、LHC実験においてトップ対生成のヘリシティを測定することによって、超対称性粒子の質量差が起源のパリティの破れが観測できる可能性を示し、解析をおこなった。(7):クォークとレプトンが大統一理論では統一されることをふまえて、クォークとレプトンの世代構造が高エネルギー・スケールでは統一される可能性に関して解析をおこなった。その結果、クォークとレプトンの世代構造が、WeakスケールやTeVスケールで異なる構造を持つのは、ニュートリノの質量が縮退して量子効果が大きく効くためである可能性を示した。
1: Research has progressed more than it was originally planned.
当初の計画の研究も順調で、それらに加えて、新しいバリオン生成機構理論の開発や、LHC実験におけるヒッグス粒子の2つのγへの崩壊データに対する理論的研究に成功したため。
LHC実験の実験結果を随時取り入れた新しい理論の構築や解析、ILC実験に向けた解析をおこなっていく。
All 2013 2012 2011 2010
All Journal Article (25 results) (of which Peer Reviewed: 25 results) Presentation (18 results)
Physics Letters B
Volume: 718 Issue: 4-5 Pages: 1441-1446
10.1016/j.physletb.2012.12.049
Europhysics Letters
Volume: 101, 11001 Issue: 1 Pages: 11001-11001
10.1209/0295-5075/101/11001
Physical Review D
Volume: 85 Issue: 1
10.1103/physrevd.85.014007
Phys. Rev. D
Volume: 86 Issue: 1
10.1103/physrevd.86.015019
120004593474
Volume: 100, 31001 Issue: 3 Pages: 31001-31001
10.1209/0295-5075/100/31001
Acta Phys. Polon. B
Volume: 42 Issue: 1 Pages: 33-44
10.5506/aphyspolb.42.33
120006959166
Prog.Theor.Phys.
Volume: 125 Issue: 6 Pages: 1311-1316
10.1143/ptp.125.1311
110008685836
Phys.Rev.D
Volume: 84 Issue: 5
10.1103/physrevd.84.055016
JHEP 1105
Volume: (2011) 125 Issue: 5 Pages: 33-44
10.1007/jhep05(2011)125
Volume: 125 Issue: 6 Pages: 1155-1169
10.1143/ptp.125.1155
110008685827
Phys.Lett.B
Volume: 701 Issue: 2 Pages: 229-233
10.1016/j.physletb.2011.05.050
JHEP
Volume: 1108 Issue: 8 Pages: 1-14
10.1007/jhep08(2011)021
Volume: 1106 Issue: 6
10.1007/jhep06(2011)068
Volume: 84 Issue: 10
10.1103/physrevd.84.103524
Volume: 702 Issue: 5 Pages: 388-393
10.1016/j.physletb.2011.07.029
Phys. Lett. B
Volume: 705 Pages: 98-105
Phys. Lett
Volume: B705 Issue: 1-2 Pages: 98-105
10.1016/j.physletb.2011.09.103
Volume: 695 Pages: 476-481
Volume: 1003
Eur.Phys.J.C
Volume: 69 Pages: 481-492
Acta Phys.Polon.B
Volume: 41 Pages: 1291-1316
120006959167
Phys.Rev D
Volume: 81 Pages: 481-492
Volume: 1007
Volume: 82