極微歪空間を利用した機能性負の熱膨張物質の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Nano Materials Science for Atomic Scale Modification |
Project/Area Number |
22015005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山村 泰久 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (80303337)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 負の熱膨張 / ZrW_2O_8 / イオン伝導 / パーコレーション / ナノ歪空間 |
Research Abstract |
負の熱膨張特性を示すZrW_2O_8関連化合物の研究は,基礎研究だけでなく実用化に向けた研究が進められているが,他の特徴的な機能性の付加が求められている.このZrW_2O_8では,Zr^<4+>サイトを3価の陽イオンで置換することにより,ナノ歪空間を生み出すことができる.このナノ歪空間は,置換陽イオンがもたらす格子歪と酸素欠陥の絶妙なバランスによって生み出されることから,置換陽イオン種と濃度を精密に制御しできればナノ歪空間を経由した酸化物イオン伝導特性を付与することが期待できる.しかしながら,このナノ歪空間の生成機構や性質については未解明な部分が多く,この解明が課題であった.本研究では,ZrW_2O_8に"ナノ機能元素"を用いて酸化物イオン伝導という新たな機能を付加し,機能性「負の熱膨張」物質を開発することを目的に,そのナノ歪空間の生成機構や物性を明らかにするための研究を行った.昨年度から行っていた3価の陽イオン(M^<3+>)でZr^<4+>サイトを置換したZr_<1-x>M_xW_2O_8_<8-y>置換体試料の新しい合成法も含めた研究を進め,そのイオン伝導の評価等を試みた.また,特定領域の領域内の共同研究として,このZr_<1-x>M_xW_2O_8_<8-y>置換体試料のおよびその母結晶であるZrW_2O_8の電子顕微鏡観察を初めて試みた.これにより,3価陽イオンの置換により生成したナノ歪空間の直接観察に世界で初めて成功した.この結果からナノ歪空間の生成機構についての知見が得られ,本研究の目的を達成した.
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)