Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
核融合装置の真空容器内に堆積するダスト粒子の特性と水素同位体の蓄積量を評価するため、JT-60Uトカマクで収集されたダスト試料について、容器内でのポロイダルおよびトロイダル方向の分布状況、粒子形状の分析、蓄積した水素同位体の測定を中心に分析を進めた。1.昨年度はダスト粒子のポロイダル分布を評価し、内側ダイバータ板の表面で数10倍多いこと、プラズマから隠れた領域(排気経路とタイル背後)に堆積したダストの重量は、プラズマ対向面で収集された総重量の数100倍に達することを明らかにした。本年度は異なるトロイダル位置で収集したダストの分析を進め、ダイバータおよび第一壁のトロイダル非対称性はそれぞれ最大3倍程度であることが明らかとなった。ダスト重量の面積あたりの密度は、W型ダイバータ開始6年後(2003年)の結果と比較して、3-10倍(ダストの総重量としては5-8倍)と増加しており、非対称性よりもトカマクの長時間放電を開始したため増加したことが要因と考えられる。2.ダイバータに堆積したmg程度の少量のダスト中に蓄積した水素同位体量の測定方法を検討した。TDS分析の分析結果では、比較的高温(>500℃)での離脱が大きく、水素同位体の蓄積量は1.5x10^<21>(H2+HD+D2)/g程度、炭素原子あたりの水素同位体量(D+H)/Cは15%程度となる。JT-60Uは高温(150-300℃)での運転のため他の装置より共堆積量は少ないが、本研究により、ダスト中の水素割合は、炭素タイル表面に生成した再堆積層での値(10%以下)よりも大きいことが明らかとなった。当該年度において、実験装置に堆積したダストの定量的な評価が完了し、ダストの形状特性などの分析が行われ物理過程の検討も進展した。今後、水素同位体の蓄積を評価するため有効表面積や水素同位体蓄積の深さ分析の研究などへ発展が必要である。
All 2011 2010
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (13 results)
Fusion Science and Technology Special issue
Volume: VOL60 Pages: 1572-1575
Volume: VOL60 Pages: 1548-1551
Journal of Nuclear Materials
Volume: VOL415 Issue: 1 Pages: S1106-S1110
10.1016/j.jnucmat.2010.12.237
Journal of Plasma Fusion Research
Volume: VOL87 Pages: 153-159
Journal of Plasma and Fusion Research
Volume: 87 Pages: 153-159